こんにちは。世間はG.W で、今日から10連休の人もいるとか!我々医療人は、土曜は診療当たり前、「連休中はお休みですか?」と聞かれたり、祝日にも診療の問い合わせの留守電が入ってきます(もちろん出ません、なんせ誰もクリニックにはいません)。すいません、もう年なので、たまには休ませてください。
ところで、減量するうえで、食事はとても重要です。運動3割、食事7割、と言われるくらい重要なことです。というのも、30分走っても消費カロリーは400kcal未満、テニスも自転車も同様で、この場合にすべて脂肪でエネルギーを賄うとしたら、45gの脂肪で足ります。1kgの脂肪は9000kcalあるため、これを先ほどの運動だけで落とそうとすると、20回以上やらなければなりません。したがって、カロリー制限、食事制限を同時に行わなければ減量は困難です。
さて、巷には星の数ほどのダイエット法が存在し、アピールしています。しかし、あまり突拍子のないものは怪しい、と思ってください。1日1食の食事は代謝を落とし、必要なたんぱく質も摂取が不十分となり、「老け」ます。極端な糖質制限も、短期間なら効果が早く、「ライザップ」のような効果が表れますが、2,3か月が限度でしょう。2,3週間でも十分負担になります。頭脳労働に支障をきたす場合もありますので、つくば市内に多い、研究に従事する方は特に注意です。脂質制限は有効で、一般にやりすぎで困ることはないと思われますが、糖質制限よりも即効性がないようです。
ここで皆さんに注意していただきたいのは、「何か体に良いものを(たくさん)食べることで、健康になる。」ということは全くの間違いだということです。みのもんたのテレビや、NHKの「ためしてがってん」に出てくるようなうまい話はありません。食べ過ぎはとにかくだめです。特に根菜はカロリー満点!!たくさん食べてよいのは大根くらいです。いも、かぼちゃ、にんじん、ごぼう、れんこんなど、少し多く食べればご飯をおかわりしたと同じくらいになります。
また、お酒に注意。焼酎が体に良い、カロリーも少ない、蒸留酒だから、というのはうそです。35度の焼酎1合で、350kcalはあります。2合飲めば、親子丼1杯くらいあります。まだ日本酒のほうが良いです。また、カロリーオフの発泡酒もあります。お酒は太ります。つまみを多く食べる人はなおさらです。十分注意してください。
要するに、主食、脂質などの多い副食を20から30%カットして毎日たべるか、1食のみウルトラローカロリー(200~300kcal前後)のダイエットフードを食べるか、それが一番現実的だと思われます。なお、たんぱく質は減らさないでください。筋肉が分解され、やつれたみっともない体形になったり、高齢者ではサルコペニアという、体に必要な筋肉が無く、けがや寝たきりのリスクがある状態になります。肉、魚、大豆、乳製品はきちんと食べてください。
では、今日はこの辺で、最後に、お菓子はあっという間に太りますので、日を決めて、ケーキや和菓子だけでなく、せんべいやスナックも危険ですので、お忘れなく。