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08 December 2010 の投稿一覧です。
カテゴリー: 糖尿病
投稿者: akiyama-2010
食事療法について
糖尿病の食事療法は、特別な食事でも、単に量の少ない食事でもありません。規則正しい食生活を続けるということです。また、糖尿病の食事に食べてはいけないものもありません。家族と同じ食事を食べ方と量に注意しながら摂って下さい。糖尿病の食事療法は家族みんなで取り入れたい健康食です。

食事療法の2つの役割
1.体に必要な栄養を補給する
2.血糖コントロールを良好に維持し、合併症を防ぐ

食事療法のアドバイス
null 1日3食同じくらいに分けて、適量を!
  まとめ食いは、一度にたくさんのインスリンが必要になり、すい臓に負担をかけます。

null 主食は適量に
  ご飯を減らしすぎると、おかずを食べ過ぎたり、間食が増えるので注意しましょう。

null野菜は毎食
  野菜に含まれる食物繊維には、食後血糖が急激に上がるのを抑えてくれます。

list.gif 主菜は1食に1皿
  主菜は1食に1皿にして、肉、魚、卵、豆腐など種類を変える工夫をして下さい。

list.gif 油を使った料理は1日2品まで
  油は非常に高カロリー。油料理を抑えて摂りすぎを防ぎましょう。

list.gif 牛乳、果物は決められた量を
  果物は“ヘルシーおやつ”になりますが、食べすぎは血糖値を上げる原因に。
  牛乳は1日にコップ1杯を目安に。

null 嗜好品はルールを決める
  嗜好品は毎日摂らず、摂る場合の量も決めます。「菓子は月2回」 「アルコールは週1回」など。

~油を使わない工夫~
null 加工品、インスタント食品を避ける
null 新鮮な食材を!!
list2.gif 鶏肉は皮をはがす
list2.gif 「煮る」「蒸す」「ゆでる」でやわらかく仕上げる
list2.gif 焼くときは蒸し焼きか、ホイル焼きにする
list2.gif 肉、魚は脂身の少ないものを
カテゴリー: 前立腺肥大症
投稿者: akiyama-2010
前立腺肥大症の治療について
前立腺肥大症は、50歳台から徐々に発症し、加齢とともに症状が増悪します。軽症の場合には内服薬が有効ですが、無効例には外科的治療法が選択されてきました。近年、前立腺肥大症に対して前立腺高温度治療が積極的に行われるようになり、内服療法と手術療法の中間的治療法として注目されています。

ラジオ波による前立腺高温度治療
あきやまクリニックでは、平成14年4月開院当初よりラジオ波を用いた前立腺高温度治療を行っております。一般的なマイクロ波を用いた高温度治療に比べて、ホットスポットを作りにくく、前立腺全体を均一に暖めるため、治療後の合併症が少なくなっています。また、温度センサーを内蔵したカテーテルを使用するため、直腸内の温度センサーが不要で、治療中の排尿も可能です。1回の治療時間は約60分で、外来で治療が可能です。また、他の合併症のため根治的手術が出来ない方も治療可能な場合があります。 null
前立腺高温度治療装置
ダイレックス社製

治療の概要と効果

null 治療開始の約30分前に、鎮痛剤(坐薬)を投与します。仙骨麻酔をし、次に背中に対極板を張り付け、尿道に麻酔薬を注入します。数分経過後、尿道に治療用カテーテルを留置し、治療が始まります。この治療カテーテルには、電極が内臓されており、前立腺内部をラジオ波によって、48℃程度に温めます。治療時間は約60分です。 治療を受けれれた患者さんの80%については、優れた効果が認められています。特に下記のような自覚症状に対しては、個人差はありますが治療後2週から3週間目頃より改善がみられます。

改善が認められる主な症状
null 尿を我慢できなかったり、もれることがある
null 残尿感がある。 夜間何回もトイレに起きる
list.gif 排尿開始・終了までに時間がかかる
list.gif 尿の勢いが弱い、 排尿の途中で尿が途切れる
カテゴリー: 尿失禁
投稿者: akiyama-2010
干渉低周波治療(頻尿・尿失禁の新しい治療)
頻尿・尿失禁治療に開発された装置です。膀胱・尿道周囲の筋肉を刺激して 膀胱の緊張をほぐしたり、尿道括約筋の力を強くして、頻尿や尿失禁の治療に効果を発揮します。 次のような症状の方に有効です。


・咳・くしゃみをしたときなどにおしっこが漏れる。
・階段の上り下りや、走ったときにおしっこが漏れる。
・おしっこが近くて困っている。
・トイレに間に合わないことがある。
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治療は下腹部と臀部の4カ所に電極パッドを貼付し、弱電流を流します。仰向けになって 着衣のままで治療を行います。1回の治療は約20分で 最初の3週間は週2回行い、 その後は治療効果をみながら2週間に1回ほ 行います。約70%の方に効果があります。 治療は保険適応ですので特別な治療費はかかりませんが、最初に個人用の電極パッド (約20回使用可)を 1,700円で購入いただきご使用ください。


干渉低周波治療ってほんとうに効くのです
当院では、尿失禁、頻尿症例に干渉低周波治療を行っております。新しい治療なのでどのような症例に、どの程度効果があるかがやや不安でしたが、治療はかなり効くという実感がもてました。

この治療は骨盤の底にある骨盤底筋を強化します。従って力んだときに漏れる腹圧性尿失禁に効果が期待できます。どの程度の効果が期待できるかというと、時々漏れる~尿パット不要程度までの、どちらかというと軽症の尿失禁に対しては、2~3回の治療で効果が現れ、6回以内にはほぼ治癒します。またパットテスト(尿漏れ検査)で76gあった重症例では、6回終了時で36g約半分まで減少しました。この方は内服薬を併用することによりさらに失禁量が減少し現在も治療継続中です。

一方、頻尿、切迫性尿失禁にも効果があるとされていますが、特に、切迫性尿失禁にはかなりの効果があります。こういった頻尿は高齢者の女性に多く、実際治療を始めてみるとかなりの効果が出ます。ある84歳女性は点滴の最中に2~3回トイレに行く必要があったということで、治療を開始しましたが、2回目の治療ですでに点滴中もトイレが我慢できるようになりました。

この低周波治療は費用対効果でみてもコストパフォーマンスが良く、女性で頻尿や尿失禁でお悩みの方は、ぜひ試みてみる治療だと思われます。


カテゴリー: 尿失禁
投稿者: akiyama-2010
男性と女性の尿道の仕組みの違い
男性の場合
尿道はほぼ20センチの長さで、周りの組織にしっかり囲まれ固定されています。また膀胱の出口には前立腺があります。このために女性に比べて尿を出しにくい構造になっています。

女性の場合
尿道は約3センチのまっすぐな管で、出口は内臓を支えている筋肉に囲まれています。 このような体の構造から、尿失禁のなかでも、特に出口の抵抗が弱まったためにおきる腹圧性尿失禁は圧倒的に女性が多く、男性は出口にある前立腺が年齢とともに大きくなって、排尿困難をおこしやすくなるのです。漏れやすいのも、出にくいのもどちらも困りますね。

咳やくしゃみで漏れる腹圧性尿失禁の対処方法
1.骨盤底筋訓練
右図のような楽な姿勢で肛門と膣を5秒間締めたり緩めたりすることを繰り返しおこないます。
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2.薬物療法
尿道を締める薬を使用することもありますが根本的な治療ではありません。骨盤底筋訓練の補助的な治療法と考えた方が良いでしょう。薬剤使用は医師の診断と処方が必要です。

3.その他の治療法
もし漏れが多かったり、訓練しても効果があまりない時は受診して下さい。薬やテープで尿道が下がらない様に補強する手術などが、行われています。

注意したい点
1.水分のとりかた
尿が近かったり、漏れたりすると水分を控えて飲まないようにしている人がたくさんいますが、水分はきちんと摂るようにします。目安では一日コップ5杯~8杯程度です。もしコーヒーやお茶などで特にトイレが近くなるようであれば、ご自分にとってあまり刺激のない飲み物を摂るようにしましょう。

2.便秘の改善
便秘は膀胱を圧迫したり骨盤底筋を締めにくくするなど、失禁にも関係しています。3食バランス良く食べて特に朝食後の排便習慣をつけるようにしましょう。もし洗浄便座があるようでしたら、排便前に肛門を水で刺激すると出やすくなります。

3.体重のコントロール
肥満は便秘同様、膀胱を押したり、骨盤底筋を締めにくくする原因となります。「自分の体重-(身長-100センチ)=余分な体重」と考えて、その分を落としましょう。少しずつ運動しながら、食べる量をよく噛んでへらします。バランスのよい食事を心掛けながら長く時間をかけて体重を落としましょう。