麻疹が流行しています (2016/09/19)
投稿者: satohcli10-9
こんにちは。秋雨前線と度重なる台風のせいで、ここしばらくお天気がぱっとしません。ほかの病気もあれこれ増えていますが、最近流行っている麻疹について、少しお話します。
まず麻疹って、過去の病気のイメージがありますね、なんせめったに流行りませんから。ただこれは今の子供や若い成人の方がワクチンをきっちり接種しているからです。ただし、これも大きな穴があり、2回のワクチン接種をしても、その効果が一生続くわけではなく、人によっては数年か、十数年で抗体が下がってしまうかもしれないことです。さらに、麻疹のウイルスをやっつける薬がいまだに存在せず、またこれからも出て来る見込みがないこと、つまり、かかったとしても医学の力では治せないことです。つまり体力任せ、ということです(ここでいう体力とは、筋力ではなく、免疫力のことですから)。
まず基本的なことから。麻疹はウイルスによる病気です。感染力は非常に強力で、飛沫感染、飛沫核感染(空気感染のようなものです)、接触感染などによる感染で、免疫が無ければ、あるいは不十分ならほぼ100%発病します。ただし、体内から外界に出てしまえば比較的早く死んでしまい(不活性化)まして、約2時間で感染力がなくなります。 潜伏期間は平均10日間で、7から18日程度の幅があります。症状としては、初めは熱(38,5度以上が多い)、咳、鼻水、目の充血など、重めの風邪か、インフルエンザのようなものです。が、その3日から4,5日後に一瞬少し熱が下がったと思ったら再び発熱し(39度以上出ます)、頭部、顔面から全身に広がる赤白まだらの紅斑(湿疹などでは有りません)が現れ、4から7日間続き、やがて解熱します。肺炎、中耳炎、脳炎など、合併症も多く、また特効薬も無いのですが、全身状態がかなり悪くなり、(重いインフルエンザのようなものです)、また合併症の多くは細菌感染で、しかも重症例も多いので、現在でも約4割の患者さんは入院します。
ワクチンを打ったのに免疫が下がったため感染した場合はもっと微妙で、わかりにくいものです。修飾麻疹と呼ばれ、潜伏期は14から20日程度と長く、最初の症状は軽く、いきなり発熱と紅斑が出ることもあります。患者自身は比較的軽症ですが、咽頭(のどのこと)からはウイルスがきっちり検出されますので、感染源となります。今回の麻疹流行のきっかけは、このタイプの患者さんからだった可能性が高いですので、熱が出て体に何か出てきたら、必ず病院にかかってください、またその際には前もってお電話いただけると、こちらも2次感染予防の準備がしやすいので、よろしくお願いします。
予防としてはワクチンしかありません。なお、麻疹ワクチンの定期接種は、日本では1976年(昭和51年)からですので、それ以前に生まれた方はほぼ100%一度かかっているはずです。かからないで済むほど甘い病気ではありませんし、かかった場合は一生免疫がついていますので、ひとまず安心です、それ以降、2008年3月まではワクチンは1回のみの接種でしたので、もしかしたら免疫がなくなっているかもしれません。血液検査も可能ですが、検査費用は基本的に100%自己負担ですし、5000円は少なくともかかるでしょう(もっと高いかもしれません)。ワクチンを打ったほうが間違いないと思います。ただし麻疹単独のワクチンは超品薄で、10倍払っても手に入りません。麻疹風疹ワクチン(MRワクチン)を接種してください。デメリットは何もありませんので。また、2回打ちをした方も、厳密に言えば100%安全ではありません。ただし、仮に免疫が下がっていても、ワクチンなしでかかるよりは軽いはずですので、ひとまず様子を見てはいかがでしょうか?なお、小児科、感染症科などで働く医療関係者は、抗体チェックをしたほうが安心でしょうね。老婆心ながら。
さて、世の中にはまだまだ直せない病気がたくさんあり、その中には、たとえ科学が進んだとしてもコストが合わないために今後も薬が開発されないであろう、という病気もたくさんあります。麻疹もそのうちの一つでしょう。ただし、ワクチンができる前には世界で毎年1億人が感染し、そのうち600万人が死亡した!!という病気ですから、しっかりとしたワクチンがあるだけでもありがたいと思わなければなりません。病気そのものの解説などは、厚生省のホームページなどを見てください。
あいにくのお天気ですが、どうぞ有意義にお過ごしください。僕は午後は筋トレをするつもりです。昨日は肩、腕でしたので、今日は胸と背中を予定してます。もともと筋肉がなく、太りやすい体質なので、余計に頑張るしか無いのです(涙)。ではまた。
まず麻疹って、過去の病気のイメージがありますね、なんせめったに流行りませんから。ただこれは今の子供や若い成人の方がワクチンをきっちり接種しているからです。ただし、これも大きな穴があり、2回のワクチン接種をしても、その効果が一生続くわけではなく、人によっては数年か、十数年で抗体が下がってしまうかもしれないことです。さらに、麻疹のウイルスをやっつける薬がいまだに存在せず、またこれからも出て来る見込みがないこと、つまり、かかったとしても医学の力では治せないことです。つまり体力任せ、ということです(ここでいう体力とは、筋力ではなく、免疫力のことですから)。
まず基本的なことから。麻疹はウイルスによる病気です。感染力は非常に強力で、飛沫感染、飛沫核感染(空気感染のようなものです)、接触感染などによる感染で、免疫が無ければ、あるいは不十分ならほぼ100%発病します。ただし、体内から外界に出てしまえば比較的早く死んでしまい(不活性化)まして、約2時間で感染力がなくなります。 潜伏期間は平均10日間で、7から18日程度の幅があります。症状としては、初めは熱(38,5度以上が多い)、咳、鼻水、目の充血など、重めの風邪か、インフルエンザのようなものです。が、その3日から4,5日後に一瞬少し熱が下がったと思ったら再び発熱し(39度以上出ます)、頭部、顔面から全身に広がる赤白まだらの紅斑(湿疹などでは有りません)が現れ、4から7日間続き、やがて解熱します。肺炎、中耳炎、脳炎など、合併症も多く、また特効薬も無いのですが、全身状態がかなり悪くなり、(重いインフルエンザのようなものです)、また合併症の多くは細菌感染で、しかも重症例も多いので、現在でも約4割の患者さんは入院します。
ワクチンを打ったのに免疫が下がったため感染した場合はもっと微妙で、わかりにくいものです。修飾麻疹と呼ばれ、潜伏期は14から20日程度と長く、最初の症状は軽く、いきなり発熱と紅斑が出ることもあります。患者自身は比較的軽症ですが、咽頭(のどのこと)からはウイルスがきっちり検出されますので、感染源となります。今回の麻疹流行のきっかけは、このタイプの患者さんからだった可能性が高いですので、熱が出て体に何か出てきたら、必ず病院にかかってください、またその際には前もってお電話いただけると、こちらも2次感染予防の準備がしやすいので、よろしくお願いします。
予防としてはワクチンしかありません。なお、麻疹ワクチンの定期接種は、日本では1976年(昭和51年)からですので、それ以前に生まれた方はほぼ100%一度かかっているはずです。かからないで済むほど甘い病気ではありませんし、かかった場合は一生免疫がついていますので、ひとまず安心です、それ以降、2008年3月まではワクチンは1回のみの接種でしたので、もしかしたら免疫がなくなっているかもしれません。血液検査も可能ですが、検査費用は基本的に100%自己負担ですし、5000円は少なくともかかるでしょう(もっと高いかもしれません)。ワクチンを打ったほうが間違いないと思います。ただし麻疹単独のワクチンは超品薄で、10倍払っても手に入りません。麻疹風疹ワクチン(MRワクチン)を接種してください。デメリットは何もありませんので。また、2回打ちをした方も、厳密に言えば100%安全ではありません。ただし、仮に免疫が下がっていても、ワクチンなしでかかるよりは軽いはずですので、ひとまず様子を見てはいかがでしょうか?なお、小児科、感染症科などで働く医療関係者は、抗体チェックをしたほうが安心でしょうね。老婆心ながら。
さて、世の中にはまだまだ直せない病気がたくさんあり、その中には、たとえ科学が進んだとしてもコストが合わないために今後も薬が開発されないであろう、という病気もたくさんあります。麻疹もそのうちの一つでしょう。ただし、ワクチンができる前には世界で毎年1億人が感染し、そのうち600万人が死亡した!!という病気ですから、しっかりとしたワクチンがあるだけでもありがたいと思わなければなりません。病気そのものの解説などは、厚生省のホームページなどを見てください。
あいにくのお天気ですが、どうぞ有意義にお過ごしください。僕は午後は筋トレをするつもりです。昨日は肩、腕でしたので、今日は胸と背中を予定してます。もともと筋肉がなく、太りやすい体質なので、余計に頑張るしか無いのです(涙)。ではまた。