前立腺肥大症の治療について
前立腺肥大症は、50歳台から徐々に発症し、加齢とともに症状が増悪します。軽症の場合には内服薬が有効ですが、無効例には外科的治療法が選択されてきました。近年、前立腺肥大症に対して前立腺高温度治療が積極的に行われるようになり、内服療法と手術療法の中間的治療法として注目されています。

ラジオ波による前立腺高温度治療
あきやまクリニックでは、平成14年4月開院当初よりラジオ波を用いた前立腺高温度治療を行っております。一般的なマイクロ波を用いた高温度治療に比べて、ホットスポットを作りにくく、前立腺全体を均一に暖めるため、治療後の合併症が少なくなっています。また、温度センサーを内蔵したカテーテルを使用するため、直腸内の温度センサーが不要で、治療中の排尿も可能です。1回の治療時間は約60分で、外来で治療が可能です。また、他の合併症のため根治的手術が出来ない方も治療可能な場合があります。 null
前立腺高温度治療装置
ダイレックス社製

治療の概要と効果

null 治療開始の約30分前に、鎮痛剤(坐薬)を投与します。仙骨麻酔をし、次に背中に対極板を張り付け、尿道に麻酔薬を注入します。数分経過後、尿道に治療用カテーテルを留置し、治療が始まります。この治療カテーテルには、電極が内臓されており、前立腺内部をラジオ波によって、48℃程度に温めます。治療時間は約60分です。 治療を受けれれた患者さんの80%については、優れた効果が認められています。特に下記のような自覚症状に対しては、個人差はありますが治療後2週から3週間目頃より改善がみられます。

改善が認められる主な症状
null 尿を我慢できなかったり、もれることがある
null 残尿感がある。 夜間何回もトイレに起きる
list.gif 排尿開始・終了までに時間がかかる
list.gif 尿の勢いが弱い、 排尿の途中で尿が途切れる