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26 May 2025 の投稿一覧です。
カテゴリー: 総合
投稿者: furujinmachi

本当は昨日、サイコシンセシスの誘導文の音声をあげようと思っておりました。
しかし、音声データを埋め込むのに少し苦労をしました。


この記事で告知していた音声を上げる予定でした。でも、ちょっとうまくいかなくて、すでに書いていた別の記事を昨日あげたんです。

音声どうしたものか悩んでいると、noteの公式さんの記事が。


これは、なんだか音声データを投稿しやすくなるのでは?
ちょっと期待も込めて、この機能が実装されるのを待ってみようと思います。

技術の進歩って本当にすごいなと思ってるんですが、このような投稿のしやすさとかもどんどん変わっていくのでしょうね。
先日、メールに要約がつくようになったのに気づきました。AIの技術ってこういうところにも使われているんだなあと。chatGPTは、スタッフから存在を聞いて使うようになりましたが、講演会の資料作りや画像作り、書類作成、あと夕食作りやダイエットの相談など、いろんなことに対応してくれて、本当にすごいと思います。

診療所でも、昨年より「電話対応自動化のIVRy(アイブリー)」を導入しました。これは、夜間も緊急等は対応するべしという行政の圧に負けての導入でした。行政は、医療分野に働き方改革を導入したいはずなのに、診療所にも夜間対応するよう働きかけてきて、一体医療従事者を大事にしたいのか酷使したいのか分かりませんが。

夜間電話対応を行うことに対しては、私自身、大学病院勤めが長かったのでかなり警戒しました。当直していると、いろいろと電話ってかかってくるんですよ。当院の看護師さんも病棟勤務の長い方達なので、夜間電話対応には不安が大きかったです。

ただ、行政が求める夜間対応は、全ての電話に対応しろ、ということではなくて、緊急かどうかの判断をしてほしい、という趣旨ではあるんですよ。だから、緊急ではない案件は、翌日以降の診療時間内に対応させていただくことで問題ない、ということなんですね。

とはいえ、緊急かどうか、一旦電話を受けて判断しないといけないから、結局、電話対応を誰かがしなければなりません。スタッフと交代ですれば、週1日ずつになりますが、電話当番の日のストレス、緊張感はかなり負担になリます。

その頃、行政の指導を受けて、夜間電話対応を検討している診療所が多かったのか、いろんな業者さんがメールやFAXで営業をしてこられてたんですね。夜間電話代行サービスの案内がたくさん届きました。自分自身とスタッフの負担をこれ以上増やさないためにも、外部サービスの導入を積極的に考えようと思いました。

最初は、コールセンターのように人が対応してくれるサービスを検討したんですが、そちらはややコストが高かったんですね。どのくらい利用することになるかわからず、最初から導入コストが高いサービスを入れるのは躊躇します。もう少しリーズナブルで使えそうなサービスがないか探したところで、IVRyを見つけました。AIが対応してくれて、緊急性の高い電話だけ、通知が届く設定にできます。夜間以外にも、日中も電話対応してくれるため、日中の電話業務の負担が軽減しました。

結果として、夜間緊急の問い合わせはほとんどなく、IVRyはもっぱら日中活躍してくれている状態ですが、このような新技術を積極的に取り入れて、自分やスタッフの業務軽減を図る工夫は続けていきたいと思います。
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投稿者: furujinmachi

実は私、本当はこういう事務作業苦手なんですよ、でも言い出したものがやるべきと思うので、頑張って資料作りしております。


前回の記事を作成後に色々と追加で調べると、どうやら実務従事者に対するプログラムをフルタイムで組む必要はなく、3年間で通算720時間、240回を超える支援の実施ができることが必須とのことで、それが達成できるなら非常勤での勤務でも良いとのこと。募集の最低人数は2人との指定があったため、当院のような規模の小さな医療機関では、毎日2人を指導するのは少し負担が大きく、スタッフに無理を強いることになるのが心配でした。しかし、交代で来ていただき一度に1人ずつ指導するような形を取れるならば、スタッフの負担も軽減できそうです。

週3回来ていただくことを想定した、プログラムは下記のようになりそうです。

勤務時間:週3日

1年目:心理支援の基礎と観察・補助
・新患の予診への同席と記録(週4回/6時間)
・再診患者の聞き取りの同席と記録(週20回/2時間)
・心理検査の同席、補助、記録(週2回/5時間)
・心理面談の同席、記録(週2回/2時間)
・精神保健福祉士(PSW)面談の同席、記録(週2回/2時間)
・リワークデイケアの運営補助、記録(週1回/3時間)
・ケース検討会への参加、記録(月2回/2時間)
・医師・PSW・看護師・公認心理師とのミーティング参加(週1回/1時間)
・公認心理師によるスーパービジョン(月2回/2時間)

2年目:実施・記録とチーム連携の習得
・新患の予診の実施と記録(週4回/6時間)
・再診患者の聞き取りの実施と記録(週20回/2時間)
・個別支援の実施(週4回/4時間)
・心理検査の実施と所見作成(週2回/5時間)
・リワークデイケアの実施、記録(週1回/3時間)
・ケース検討会での発表(月2回/2時間)
・医師・PSW・看護師・公認心理師とのミーティング参加(週1回/1時間)
・公認心理師によるスーパービジョン(月2回/2時間)

3年目:実践力の強化と教育的支援の計画
・新患の予診の実施と記録(週4回/6時間)
・再診患者の聞き取りの実施と記録(週20回/2時間)
・個別支援の実施(週4回/4時間)
・心理検査の実施と所見作成(週2回/5時間)
・リワークデイケアの実施、記録(週1回/3時間)
・ケース検討会での発表(月2回/2時間)
・医師・PSW・看護師・公認心理師とのミーティング参加(週1回/1時間)
・公認心理師によるスーパービジョン下での自己評価と修正(月2回/2時間)
・最終評価および総括レポート作成

単発・変動業務
・スタッフによる各種講義(1年目に月1回実施)
・親子面談、産業医面談の陪席(月1回程度)
・PSWの企業訪問の同伴(2ヶ月に1回程度)

他分野への対応方針
当院は保健医療分野に該当しますが、以下のような工夫により、他分野に関する実務経験を提供します。

福祉分野
・PSWの面談陪席、ケース検討を実施し、視点を共有
・地域の障害福祉サービス事業所との連携記録の共有
・自立支援医療、精神障害者保健福祉手帳、障害年金の活用支援に関わる機会を設定

教育分野
・学校関係者との連携を行っている事例に関与
・発達支援が必要な生徒の支援方針について検討する場を設定

司法・矯正分野
・加害・被害に関する支援の記録を共有する
・精神医療審査会についての講義を行う

産業・労働分野
・リワークデイケアにおける復職支援への参加
・産業医との連携内容を含めた復職支援事例の検討
・就労支援事業所とのやりとりや復職面談記録の共有
・産業医活動の陪席

各活動の記録は、スーパービジョン記録、ケース記録、事例検討シート等に明記し、経験の分野ごとの整理ができるようにします。

なんとかあと一息で、とりあえずのたたき台ができそうですよ!
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投稿者: furujinmachi

サイコシンセシスの話の続きです。前回は上位無意識の力を借りるのに、イメージ療法を使う話を書きました。


上位無意識の力を借りる方法の一つに、自分が望ましいと思う資質を喚起し発展させる方法というのがあります。こうなれるといいな、この資質が自分の中で育つといいな、と思うものを、イメージの力を借りて上手に取り入れていく、という方法です。

望ましい資質というのは、例えば以下のようなものになります。
美しさ、慈悲の心、理解力、勇気、創造性、パワー、情熱、安定性、自由さ、穏やかさ、安全、無執着、助け合い、愛情、寛容さ、感謝の心、見抜く力、好奇心、調和の心、ユーモア、包容力、喜び、忍耐力、信頼する、信念を持つ、清々しさ、奉仕の心、静寂さ、意志の力、賢さ、責任感、エネルギー などなど

私は、今は何をするにもエネルギーが必要なので、朝晩、自分の体にエネルギーが満ちているイメージを行なっています。

<イメージのやり方>
まず、リラックスして、呼吸に意識を向けます。これは、今からするイメージになるべく集中するためです。イメージをしようとしながら別のことを考えてしまい、雑念が入ってくることはよくあります。そうなった時は、「ああ、雑念が入っているな」と気づいて、また呼吸に意識を戻すように練習してもらえると良いと思います。

そして、自分の前に、自分が得たいと思っている資質を、すでに持っている状態の自分がいることをイメージします。できるだけ具体的に。どんな表情をしていて、どんなポーズをとっていて、どんな様子から、持っている資質を感じるか。丁寧にイメージします。

そして、その自分の中に入っていきます。着ぐるみを着るように、その中に入って、その中にいることがどんな感じか、体験します。細胞の隅々まで、その資質が入ってきていることをイメージします。

そのイメージをしっかりと感じて、その資質をしっかりと吸収して、イメージを終えます。

すでに資質をもっているイメージをするのが難しい場合は、その資質を象徴するイメージを思い浮かべて、そこからその資質に包まれる体験をするやり方の方が取り組みやすいです。

このやり方で、自分のオリジナル誘導文を作成し、それを録音して、朝晩2回聞くというやり方で、自分の欲しい、望ましい資質を育てる役に立ちます。腹筋を鍛えるのと一緒で、毎日コツコツ取り組んでいただけるといいと思います。
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投稿者: furujinmachi

今年の春、久しぶりに学会に一つ入会しました。
医者の世界って、本当に学会がいっぱいあります。
ほとんどの医者が、自分の専攻科のメインの学会には入会していて、そこの専門医をとっていると思うんですね。それから、さらに自分の興味のある分野に関する学会にいくつか入会するようになります。

私も大学病院にいる頃に、いくつかの学会に入会しました。
あと、いろいろと勉強していく上で、資格を取ることにすごくこだわっていた時期がありました。資格が取れると、自己肯定感が上がるんですよね。達成感があります。どうせ一生懸命勉強するなら、何か成果が欲しいというのは、受験勉強を頑張っていた名残のように思います。

でもしばらく育児、仕事とバタバタしているうちに、資格を取りたい熱は下がってきていました。特に開業すると、毎日が外来業務で、仕事量がぐっと増えました。そのため、仕事が終わった後にもうひと勉強するだけの気力が残っておらず、いろいろ気になる情報はあるものの、情報収集する時間がうまく取れずにいました。まあ、自分のために遊ぶ時間も大事ですので、仕事の後はゆっくりする時間に当てていたんですね。

しかし最近やっとこの開業生活にも慣れてきて、体力的、気力的余裕が戻ってきました。それと、開業して働く中で、もっと自分の専門性や、自分の目指したい方向性を考えたり意識したりすることが増えてきて、その自分の方向性を周りに分かってもらう、納得してもらうためにも、専門医や認定医の資格をもう少し取得したい気持ちも出てきました。

実際、患者さんが、通院する先の先生がどれくらい専門医や認定医を持っていることを意識されているかは分かりません。私も自分が内科や耳鼻科、産婦人科に行くのに、資格はそんなに気にしていないというか。評判や口コミだったり、実際自分が行ったときにどのように対応してもらえたか、それらが通院を続ける判断材料になりますよね。なので資格を取りたいのは、やっぱり自己満足的なところは大きいかなと思います。

でも、どの学会も、専門医や認定医は簡単には取れません。学会に参加し、場合によっては学会で発表して、試験を受けて、面接があるところもあります。一定の条件をクリアしないと取れないし、取得したのちにも、研鑽の継続が求められます。

医学は進歩し続けていきます。常に新しい情報に触れる機会を作っておかないと、いつの間にか自分のしている治療が古いものになってしまう。そして、学んだ知識を活かせる機会が、毎日提供されるというのは、やりがいがあることでもあります。なんだかんだ言って、知識を吸収する知識欲が強いんですよね。自分の知識欲を満たしつつ、それを患者さんに還元していきたいなと思います。
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投稿者: furujinmachi

公認心理師のBルート指定施設になるための必要書類を用意しようと思いつつ、先週はGW明けの仕事の忙しさで追われていました。


厚生労働省のHPの資料をしっかり読むと、プログラムに必要な内容は以下のように書かれています。

実務従事者が行う心理に関する支援の実施時間(指導時間含む):720時間以上かつ240回以上、対象は個人でも集団でも可、このうち270時間は、大学院の科目に相当する講義の受講で代替可
720時間というと、1週間7時間したとしたら1年間で350時間を超えますので、通常1週間40時間労働と考えますと、最初の1年間が陪席中心となっても、2年目以降で支援の実施をしていただけると十分達成できそうです。医療現場での仕事は、ほぼ全て支援の実施に該当しますので、ここはクリアできそうですね。

ケースを3例以上担当
これも、当院にはカウンセリングを希望して来られる方が多く、問題なく担当していただけると思います。

多職種と連携した業務を経験
これも、当院には看護師、精神保健福祉士がいて、担当するケースが精神保健福祉士の面談を受けることもありますし、これまで看護師が事前聞き取りをしていれば情報共有します。リワークデイケアの実務を担当してもらう場合も、多職種連携になりますので大丈夫そうですね。

他分野の施設で60時間以上の見学、研修が望ましい
これが唯一、当院のみでは実施できない部分になります。ただ、これは「望ましい」であり必須ではないこと、また、当院での業務でも他分野の経験ができることを申し添えて、厚生労働省に打診してみたいと考えています。

なので、まずは、基本情報として下記をまとめます。
・施設名称、所在地
・施設の責任者の氏名
・実施責任者の氏名、略歴
・実施指導者の氏名、略歴
・実施期間
・実施目的

それから、プログラムを作成し、実務として何をしていただくか、どのような講義を予定しているかを整理します。

それから、下記のデータを用意し、当院が十分に実務経験が積める施設であることを証明します。
・年間新患数
・心理検査実施件数
・カウンセリング・面接件数
・リワークプログラム実施回数
・実習者の関与が可能な活動
・カンファレンス実施頻度
・指導者の配置状況

それから、他分野の経験ができることの補足プログラムを添付しようと思います。

最後に、実際のところの、下記のことを取り決める必要が出てきます。
・実務従事者の募集定員ならびに募集・採用の方法
・給与、勤務時間、休暇に関する事項
・健康管理に関する事項
・外部の研修活動に関する事項(学会、研究会等への参加の可否及び費用負担の有無)

色々と頭の中がごちゃごちゃとしていましたが、やっと資料作りをまとめる方向性が見えてきました。大体の形は見えてきていたのですが、色々と情報を調べれば調べるほどまた情報が錯乱していっておりました。わからないことはChatGPTにも聞いたりしていたのですが、同じことの堂々巡りになってしまうこともあります。
アウトプットしてまとめると、自分の中でしっかりと形になっていくのがわかります。読んでいただいている方にも、同じことの繰り返しになってしまっているかもしれませんが、不慣れなことの考えを整理しているので、ご容赦いただければと思います。
カテゴリー: 総合
投稿者: furujinmachi

以前の記事で、当院で心理検査を実施するときの説明資料を作成したいと感じていることを書きました。


当院で一番多い心理検査が、発達障害に関連するものです。当院では現在、2つの検査を行っています。MSPAとWAISという検査です。

MSPAは、発達障害の方の、困りごとの聞き取りの検査になります。発達障害の特性と思われる項目を、全般的に網羅しています。ADHD(注意欠如多動症)やASD(自閉スペクトラム症)に関連するもの両方を把握できます。

この検査では、事前に患者さんに、アンケートに記入をしてもらいます。できるだけ、親にも検査協力を依頼しますが、すでに親から自立され親が遠方にいらっしゃる方や、親子関係の問題などで、親に協力が依頼できない場合もあり、その場合はご本人が覚えている限りのことを話していただいたり、通知表などを持参していただいて参考にさせていただくこともあります。

そして、公認心理師が、検査当日に、そのアンケート用紙を参考にして、本人と、協力が得られた場合は親から、困りごとの詳細な状況を聞き取りします。どのようなシチュエーションで、どれくらいの困り事だったのかを聞いて、それが発達障害のどの特性からきているものなのかを見立てて、チャートにします。

もう一つのWAISという検査は、知能検査になります。対面で「知能検査です」というと「血の検査」と聞き取られてしまい、採血かと思って嫌な顔をされることがあります(特にお子さんの場合)。IQを測定します、などと伝えて補足してます。(ちなみにWAISは16歳以上の方が対象になり、それより若い方は同等の検査でWISCという検査があってそちらを行いますが、説明する内容はほぼ同じです)。

発達障害の場合、IQ自体は、高い方も低い方もいて、IQの高い低いでは診断になりません。それよりも、WAISではいろんな項目の測定を行い、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度の4項目の得点が出るのですが、その項目間での差が大きい傾向があるかどうかを確認しています。ある項目はすごくよくできるのに、ある項目がすごく低い、というパターンが、発達障害の方にはよくみられます。なので、そのような能力パターンがあるかどうかを確認します。

ただし、WAISはうつ状態や不安症状が強すぎる時には実施できません。うつや不安のせいでスコアが変動してしまうからです。なので、うつ状態や不安症状が強い方は、それらの治療をしてから実施するようにしています。

うつ状態や不安症状を治療するにも、まずは発達障害かどうか診立てないと、治療がうまく構築できない場合もあります。そのような場合は先にMSPAだけ実施し、暫定的な診立てをして、後から状況を見てWAISを実施することもあります。

普段、こういった説明をさせてもらっているので、これを元に資料を作ってみようと思います。
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投稿者: furujinmachi

昔のジェネリック医薬品は、いろんなメーカーさんが好きな名前をつけていました。私は医者になってすぐ大学病院に勤務し、アルバイトで別の精神科病院にも週1回勤務していました。そうすると、同じ薬でも、病院によって採用しているメーカーが違うので、名前が違ったり、ということがよくありました。

例えば、抗精神病薬で有名な「セレネース」という薬がありましたが、これがアルバイト先では「リントン」という名前だったんですね。最初のうちは、何が何の薬なのか、覚えるのに苦労しました。カルテも、大学病院が電子カルテと紙カルテの運用が半々で、アルバイト先の病院は紙カルテでした。なのでパソコンが常時ある環境でもなく、スマホやタブレットもない時代でしたから、お薬の検索も簡単ではなかったですし。

実際、類似した名前の製品の取り違えによる医療ミスを起こすリスクもあったりで、2005年にジェネリック医薬品の名前は「成分名+会社名/屋号」に統一されるようになりました。

お薬は、開発された時に、成分名がつき、そのお薬が実際販売されるときに、お薬の商品名というのが別につくんですね。例えば、とてもよく使われる抗うつ薬で「レクサプロ」という薬がありますが、これは商品名で、この薬の一般名(成分名)は「エスシタロプラム」になります。この薬は2022年にジェネリック医薬品が販売されたので、ジェネリック医薬品は全て『エスシタロプラム「〇〇(会社名/屋号)」』という形になります。

しかし、このカタカナの名前、なかなか覚えられないですよね。私は商売道具なので、自分がよく使う精神科の薬はさすがに覚えていますが、患者さんは自分の飲んでいる薬の名前を把握するのは大変ではないかと思います。

よく患者さんが「アメルの薬」とおっしゃったりすることがあるんですね。「アメル」というのは、共和薬品工業株式会社が製造するジェネリック医薬品に使う、いわゆる「屋号」というものになるので、アメルというのは、作っている会社目に該当します。なので、それがフルニトラゼパム「アメル」かもしれないし、エスタゾラム「アメル」かもしれないし、ゾルピデム「アメル」かもしれないし。アメルではなく、その前の名前が大事なんですが、なんとなく「アメル」の方が覚えやすくてそっちを覚えてしまうんでしょうね。アメルだとたくさんあって分からないんです。

最近はお薬手帳を持参される方が増えましたから、お薬手帳で確認できるので助かります。

ともあれ、ジェネリック医薬品の名前のつけ方が統一されたことで、新たな薬の名前を覚える必要が減り、正直助かりました。その薬の商品名と一般名さえ覚えておけば、ジェネリック医薬品が出ても、どの先発薬に対するジェネリック医薬品なのかの把握がしやすくなりました。

しかし、お薬はどんどん新しいものが出てきます。最近では、睡眠薬の開発が増えてきていますね。新しいお薬を覚えて把握するのは大変ですが、より安全で使いやすい薬が増えてくれるのは大歓迎です。頑張って、新しい薬も使いこなせるようになっていきたいと思います。
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投稿者: furujinmachi

公認心理師のBルート指定施設になるためのプログラムを思案中です。


実際、当院に心理学科大学卒の方に就職していただいた場合に、どのような業務をしていただきたいかを考えました。しっかり働いて、実践を積んでいただきたいと思っています。

1年目
新患の予診・診察の陪席(週10人程度)
リワークデイケア運営の補助(年3クール実施、1回3ヶ月で記録も含め1クールあたり96時間程度)
リワークデイケアのミーティング参加(リワークデイケア開催時期に合わせて週1回1時間)
心理検査の陪席、記録作成(週2回程度)
公認心理師の面談陪席、記録作成(週2回程度)
精神保健福祉士の面談陪席、記録作成(週1回程度)
再診患者との簡易面談
医師の産業医面談の陪席、記録作成(週1回程度)
親子面談の陪席、記録作成(週1回程度)
大学院生の実習の対応(年間3人、一人あたり40時間)
業務の振り返り(週1回程度)

2年目
新患の予診の実施、記録作成
リワークデイケアの実施、記録作成
リワークデイケアのミーティング参加
心理検査の実施、記録作成
公認心理師・精神保健福祉士の面談陪席、記録作成
ケースの担当
再診患者との簡易面談
医師の産業医面談の陪席、記録作成
親子面談の陪席、記録作成
大学院生の実習の対応
業務の振り返り、スーパーヴィジョン(週1回程度)

3年目
2年目に引き続く。ただし面談の陪席を減らして、実際の担当のケースを増やす。

やっていただけることは思ったより多く、たくさんの経験が積めるのではないかと思います。当院は普段から多職種で業務分担、連携をしておりリワークデイケアもしておりますので大学院生の実習でも割と好評です。あとはこれで時間を割り振りしておかしくないか、プログラムとしてふさわしい講義的なものを足すか、といった調整になりそうです。

当院で実施している心理検査は、ロールシャッハテスト、PFスタディ、HTPなどの投影法と、自己記入式の簡易心理検査、ブルドン抹消検査、あとは知能検査のWISC、WAISと、発達障害の評価のためのMSPAになります。これら心理検査の陪席をしたのち、実践して経験していただけます。検査件数は、ばらつきはありますがトータルで月に10件は超えると思います。今、心理検査は予約待ち状態になってますので、検査実施者が増えたらそれだけ早く患者さんに心理検査を提供できるのではないかとも思います。

心理療法としては、傾聴を主体とした来談者中心療法、プレイセラピー、認知行動療法、対人関係療法、インナーチャイルドセラピー、サイコシンセシスなどの指導ができます。

当院での特徴やこれまでやっている診療実績に合わせて、あとは日々の振り返り、自己学習、私も含めてスタッフからの講義、ケースカンファレンスなどの時間を確保していく必要がありそうです。私もスタッフもあまり負担が強くなりすぎないよう、皆で分担して指導にあたれるといいのかなと考えています。これでたたき台を作成し、一旦スタッフと相談してみようと思います。