最近のニュースやネットで、「ウイルス」という文字を見ない日は有りません。エボラウイルス、デングウイルス、さらにもうすぐインフルエンザやノロウイルスが流行する季節になります。さらに、エイズや肝炎ウイルスも侮れません。
では、ウイルスって何?ばい菌と違うの?うつるの?なんで病気になるの?など、いろいろ疑問が浮かんできますね。難しくない範囲で説明しましょう。はっきり言って、怖いです!!ウイルスというのは生物かどうかちょっと疑問な存在です。細胞は無いし、DNAすらないものも有ります。(RNAウイルス)自分だけでは増えることもできません。ですから、一般の生物の分類にはどこにも入らないのです。また、どうやって増えるかというと、標的となる生物(彼らの「食料」とでもいいましょうか?)の細胞にくっつき、中に入り込み、自分の遺伝子を細胞の中で、そのの中の成分を使ってウイルスの遺伝子をコピーしたり、自分の体の成分を作らせたりします。その間細胞は何も抵抗できず、され放題でウイルスの部品を作らされてしまいます。たとえあなたが「やめてー。」とか「何とかしてー。」と叫んでも、がんばっても、もうあなたの細胞はいうことを聞きません。ウイルスに支配され、死ぬまでウイルスを作るだけの奴隷、ウイルス生産工場と化してしまったのです。やがてたくさんのウイルスが細胞内で組み上げられ、数がいっぱいになったらあなたの細胞は崩れ、破裂してウイルスを体の中に吐き出してしまいます。それがまた周りの細胞にくっついて、、、ということを繰り返していきます。インフルエンザウイルスなどは細胞をいきなり破壊しませんが、寄生された細胞は、消耗して死んでしまうまでに、一分間に数千個のウイルスを数時間以上作らされ続けます。
それだけではなく、ある種のウイルスは生物の遺伝子に入り込み、遺伝子を変化させてしまい、正常だった細胞ががんに代わってしまうものも有ります(子宮頸がんなどはこれ)。さらに、寄生した細胞と共存するよぷに見せかけ、ある日突然自分だけを増殖させ、破壊してしまうものもいます。これらを知るにつけ、「ああ、人間って、なんて無力なんでしょう!」そんなことすら感じます。
幸運にも、多くの場合は途中で生物の免疫システムが働き、ウイルスを壊したり、ウイルスが感染した細胞を見つけて免疫細胞が殺したりしてウイルスが増えるのを阻止したりします。だから、私たちは多くの場合、ウイルスに殺されないで済んでいるのです。また、ウイルスも寄生した生物を皆殺しにすれば自分も「エサ」が無くなって絶滅するので、生物を殺すような激しい反応まではしないものが多いのです。
どうですか?ウイルスの、ほんのさわりの部分についてお話ししましたが、面白かったですか?僕は、子供のころからこんな話が大好きでした(誤解を受けそうですが)。これからもがんばって病気の人をサポートいたしますので、どうぞ宜しく!