みなさん、明けましておめでとうございます。お正月は開けましたが、どのように過ごしていましたか?我が家はクリスマスの後に上の子供たちがつくばに帰省してきたので、家でお正月を過ごしていました。その時、「ああ、やっぱり自分は年を取ったんだな。」と痛感した出来事が有りました。
それは仕事も終わった年末に、僕と子供たちとで肺活量を測定してみた時の事です。娘たちは大学生でも3000ml前後、高3の息子は5000ml,僕は55歳で約4000mlでした。その時、「えっ?なんで1000も違うの?(息子と、という意味です)昔は自分も5000は有ったのに!!」と少なからずショックを受けました。なんせ身長もほとんど変わらないし、あっちの方がややぽっちゃりだし(ただし、彼は中学、高校と硬式テニス部員でしたし、テニスは全くかないませんが)。ですが、冷静になって考えると、これは当然のことなのです。医学的な事実として、呼吸機能は年齢とともに必ず低下します。低下の幅が大きいか小さいか、その違いだけなのです。50歳を過ぎて、若い人と同じな訳は無いに決まっています。道理で、走っても全然追いつかないわけです。ボディが同じで、エンジンの排気量が1000ml違うと、まったく走りが違いますよね。理屈は十分わかっているはずですが、いざ自分のこととなると、こんな風に思ってしまうものなのですね。ちょっと恥ずかしいです。自分も「年相応」だと、つくづく思い知らされました。
ただし、中年の皆さん、僕たち中高年者の全てが若者より劣っているわけではありません!!例えば、筋力は意外に落ちないものです。また、がんばれば伸びます。自分を例に挙げれば、ダンベルを持つと、まだ息子より1.5から2倍の重量が上がりますし、数年前より明らかに腕、背中、胸の筋肉量は増えています(若い時に始めればもっと良かったと思いますが)。ボディビルダーも、全日本で上位の人たちは40歳代が多いです。50台の選手もいます。なお、ボディビルで大学日本一の選手はもちろん20代前半の若者ですが、例外なく、中年であるはずの彼らに筋量も、最大筋力もまったくかないません。瞬間的な筋力、筋肉の大きさ、太さはは若ければ良いという訳ではなく、数年どころか十数年、二十年近くかかって作ってゆくもののようです。
また、新しいことにまだまだ取り組める時期です。!NHKの子供向け教養番組「日本語で遊ぼう」の監修をしている斉藤孝明治大学教授も、「自分のことに時間が使えるようになる中高年者こそ、教養を高め、色々な新しいことにチャレンジできるものです」というようなことをおっしゃっています。若い時に読んだ本でもまた読み返すと新しい発見が有りますし、今まで読んだことのなかった作者やジャンルの本にも挑戦できます。さらに、あまり聞かなかったジャンルの音楽なんかも聞こうと思えば聞けるものです。若い時に比べ、物を知ってるつもりであっても、全てのことを知り尽くしているわけではありません。「ああ、なんで今まで読んでなかったんだろう、聞かなかったんだろう。」ということがままあるものです。ちなみに僕は、若い時にまったく読まなかった村上春樹さんと瀬戸内寂聴さんをここ2年ほどで「読み倒し」ました。また音楽は、もともと楽器を弾くので(ギター、ドラム、パーカッションなど少々)あれこれと(ジャズ、ラテン、民族音楽、ロックやフォークソングなども)聞いていましたが、なぜか昔は聞かなかった山下達郎やサザン、ユーミンなど80年代のJ-Popを今更のように聞いてます(過ぎ去った青春を懐かしんでいる、という一面もありますが)。
僕たちは毎年、一つずつ確実に年を取ります。それは或る年齢からは、余り嬉しいものとは言えないでしょう。ですが、それは仕方のないことですから、その中で「充実して過ごす」「受け入れながらも老け込まない。」ことは大事かなって感じます。ただし、怪しげな「アンチエイジング」には走らない方が良いと思います。若ければ良いってものでもないし、その年齢なりの良さ、さらにはその年になって初めて判ることって必ずありますよね(僕は若いうちは傲慢な人間だったので、昔はそんなことは全く判りませんでした。今思うととても恥ずかしいですけれど。)ミドル、あるいはシルバーエイジの皆さん、まだ人生は長短の差こそあれ、まだ自分の手の中にあります。この一年、家族や仕事のために使うことはもちろん大事ですが、自分の取り分もお忘れなく、充実させましょう、お互いに。
新年から取り留めのない文章になりましたが、今年もよろしくお願いします。