昔、ジーンハックマンの映画で盗聴という映画が
あった。

詳細は割愛するが、
大筋は、盗聴を専門とする探偵が、最後には
自分が盗聴されているのではないかという
猜疑心にかかって、ノイローゼになるという映画であった。

話は変わるが、以前、勤めていた病院で、新しい経営陣が、
1人の人間を辞めさせたいために、
その部下の若い人間2人に、何か変な行動をすれば
すぐ経営側に密告するようにさせていた。
私は、その若い2人に密告しない様にいっていたが、
結局、いろいろ報告して、標的の人間を辞めさせた。
(私は、対象の人間を辞めさせたくないために
忠告していたのではなく、その若い2人のために
忠告していたのだが、。。。。。。)


先週まで、
薬屋さんのセールスをする人たちが、
接待が厳しく制限されているのから、
かたや、ボールぺんやカレンダーまで
厳しく制限され、
喋る内容さえ制限されているという話を
していたが、ここまで、厳しくなったのも
密告の世界が出来上がったのである。
もし、規則を守らない様なことが、他社に密告されて
発覚したら、大変なことになるためである。

若い人たちが中心にそうしている、
そうさせられている様だが、
その行為は、結局のところ、
薬屋さんのセールス(MRという)の人たちの
存在価値をさげてしまい、
結局のところMRさんの数は
急速に減少(会社側から削減)されているのである。

いまの社会、パワハラ、○○ハラ、、、いろいろ
ハラスメントを密告する世界が
広がっている。
もちろん過度なものは排除する必要性が
あるのだが、
その行き過ぎが目に余る様になってきている
様な気がする。

学校で子供たちが、教師が手が出せないこと
をいいことに挑発する行為がよくある様だが、
そんな子供たちが社会にでて、
おなじ様なことをハラスメントを盾に
しているいまの社会が出来上がろうとしている。

年をとり、いろいろな経験をしてくると、
そういう行き過ぎは、
まわり回って自分に帰ってくることを
知っている。

昔の共産圏、戦前の日本は、密告社会であった
ことはご存知とおもうが、
さぞ息苦しい世界であったにちがいない。
その昔の共産圏、戦前の日本が
どういう道をたどったか
歴史が示している通りである。

少し、方向性が変わるが、
いま、桜の会とかなんとかいう首相主催の会が
槍玉に挙がっているが、
これもある種の密告社会の現象の一つの様なきがする。

戦前の日本の逆で、国民が
密告で、政府を追求する。。。
昔と逆の構造である。

もちろんとても良いことをやっている
とは決して思えないが
そのそのやり過ぎはいかがなものか
シュレッダーにかけたの云々
そこまで行くと攻撃側も防御側も
国民の目からみれば、いかにも滑稽
(もっと政権を倒したいのであれば
そんなことはマスコミにまかせて、ほろび行く
日本を立て直す様な最重要事項の政策で
対抗していただきたい)

いま、個人の情報がすぐ、ネットで飛び交う
社会になったが、密告社会、それもデマの
密告社会が形成されそうで、
こわい。
労働時間まで厳しく制限されて
したいこと、したい仕事さえ制限される。

なにかいまの社会、そうやって
自分で自分の首をしめて
息苦しくしてないか。

もう少し遊びがある世界が
必要なのではないか

って、真面目に考えてみたりして。