毎年毎年、年末気分がなくなってしまう。

毎年、毎年、年末であるという
雰囲気が薄らいでゆく。
これが、これが最近は、本当に加速している
感じがする。

専ら、これは、自分の年のためと思っていたが、
そうでもない様に感じてきた。

昨日が、今年最後の診療日になったのだが、
なんだか普通の土曜日の様な気がした。

一つは、気候。
今年は、特に暖かい。
昔、子供のころ冬の自由研究が宿題で
あったころがあったが、氷を作って、
その厚さを計った覚えがある。
また、クリスマスイブに雪がふった
記憶もあり、年末の商店街へは手袋をはめて
いった記憶もある。

商店街といえば、当時は、この時期になると
年末大売り出しの旗が町中にあふれていた。
小さな商店は、どんどんなくなり、
個々に大売り出しの旗を出すこともなくなったし、
そもそも、大売り出しは、年中あっている。
クリスマスイブにはサンタの恰好をした
売り子がうろうろして、
ケーキが店の前に山積みになり、
なにか、にぎやかであったが、
それもない。最近の町のクリスマスツリーも
どこかひっそりと飾っている。

また、昔は、年始は、結構店が閉まっていたが、
最近は、いろいろな店が元旦がからあいてる。
(予備校のころ冬休みに寮が閉まって、ホテル
に宿泊して正月三が日は、食べ物屋さん、スーパーは
閉まっていて、コンビニはまだ存在せず、
困った覚えがる。)

夜は夜で、
忘年会で酔った人が町にあふれていたが、
最近の若者は、会社の忘年会などの、大きな忘年会を
望まずそれ自体が縮小してる。
年賀状、お歳暮もどんどん縮小している。
個々の個人主義的傾向が強まって、
最近は、クリスマスや年末の飲み会なども
少人数で家でする傾向にあるようだ。

個人的にいえば、
病院では取引業者の挨拶が以前より減り、
以前いったように薬屋さんは、
カレンダーさえ持ってくることもない。

紅白は視聴率が落ち、これを家族で見ることもないし、
毎年こうれいの
スターかくし芸大会のテレビもない。
特番のドラマや放送は、年中やっている。
チャンネルは増え、
個々の視聴率は落ち、
テレビを見る人口さえスマホが押されて
減少している。

もちろん、晴れ着で正月にうろうろする人
も減少し、正月だからといって、
着飾ることも昔ほどない。

また、今年は、5月と8月に長い連休があった
ことも、拍車をかけたにちがいない。

これも時代といえば時代なのだろし、
無駄がなく、便利になったといえば
そうなのだろうが、
無駄がなくなったことで
風情(ふぜい)が無くなっていることも
たしかである。

人生風情がなくなると
面白くなくなるのではあるまいか。

なにはともかく、
今年も皆様、いろいろありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。