秋の夜はつるべおとし

秋の夜はつるべおとし
というが、
これは、夕方日が暮れるのが早い
ことを言うことわざであるが、
もし、これが、本来の意味であるなら
冬の夜はつるべ落としとなってしまう。

大体、高松でいえば、
日の入りが一番遅いのは6月の30日前後で
19時20分。
日の入りが一番早いのは12月の3日前後で
16時54分である。
秋の夜はつるべおとしと
感じるのは、
その、日の入り時刻だけでなく
毎日の日の入りの時刻の変化が大きいことが
理由になっていると思われる。

日の入り時刻の差は、地球の回転軸が
太陽の方向とずれていることから
起こるのだが、
そのおかげで、
(詳しく話すと大変なので省略)
日没時刻の変化が秋のこの時期になると
大きくなってしまうのだ。

たとえば、6月下旬の日没時刻は、
6月15日には19時18分
6月19日に19時19分
6月23日に19時20分
そして
19時19分になるのは7月7日と
日没時間の変化が非常にゆっくりなのである。

しかし、秋分の日近くになると
3日で2分ほど変化するのである。

つまり9月10日には
日没が、5時43分なのだが
2週間後の9月24日には
5時53分と
2週間で、10分も日没時間が変わってしまう。

その、毎日毎日、日が暮れる時間が早くなってしまう
ので、人間の心理的に
秋の夜、日が暮れるのが
早くなってしまうと感じるのである。

暑けりゃ暑いで、
涼しくならないかと
まち焦がれる秋ではあるが。
なったらなったで、
淋しいものである。

別に夏に特別いいことがあるわけでもなく
秋に特別わるいことがあるわけでもないのに
なにか物悲しい。
(大学受験の時には1月の共通一次試験に
むけて、秒読みに入るじきで
あせりこくっていたが。。。。)

これは、寒い冬、
食べ物が減ってしまう冬に向かうという
とおい祖先があじわった
動物としての本能が
遺伝子の中に組み込まれてい
いるからに違いない。


それにしてもこの時期は
MRさん(訪問してくるお薬やさん)が
よく転勤になる季節
どういうわけか、医療業界は
4月と10月に移動があるのだが
10月は特に多い。

私も若い時は、9月になれば
転勤の命令が(あえて命令というが)
でる時期でそわそわしていた。

最近は、MRさんの回転が速く
馴染みになる前に
転勤になってしまう。

転勤になって淋しくなるというよりは
医療業界が苦しくなって、
MRさんの回転が速くなったり
人数自体がへる
医療業界の秋の方が
淋しくて、ものがなしい。