塩尻で開業して驚いたことは、”お血”の患者さんが非常に多いことです。

 ”お血” とは 血液のゆがみで、血液が詰まって循環が悪くなることです。
ドロドロ血に変化し物資が作用できない状態も ”お血” 。女性ホルモンも
含まれます。

 <わかりやすい ”お血”>
  1、出血   吐血、下血、出血
  2、血のかたまり   うちみ、ねんざ、骨折、子宮筋腫、痔
  3、うっ血、血管拡張   足の静脈瘤、動脈留、皮膚の黒ずみ
  4、血の道症   更年期障害、月経異常、月経前症候群、月経困難症
           不妊症、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮癌、卵巣嚢腫、
           卵管炎、膣炎

 <わかりにくい ”お血”>
  1、慢性の痛みやしびれ
  2、慢性の皮膚病、皮膚のしみ、吹き出物
  3、経過の長いうつ病
  4、冷え症
  5、頑固な便秘
  6、治療の難しい病気(がん、膠原病、関節リュウマチ、耳鳴りなど)
            やこじれた病気
  7、生活習慣病、肥満、骨そしょう症

 ”お血” とは結局以下のようにとらえられます。
   1、血液循環が悪くなること
   2、血液に含まれる物質のはたらきが低下すること
   3、体の局所で血液の配分がかたよること(充血と貧血)

”お血” に対しては、西洋薬より漢方薬での対処が有効で得意の分野です。
4大 駆お血剤(くおけつざい) として以下が有名です。
  1、桃核承気湯:とうかくじょうきとう
  2、桂枝茯苓丸:けいしぶくりょうがん
  3、加味逍遥散:かみしょうようさん
  4、当帰芍薬散:とうきしゃくやくさん

ここ塩尻では特に、”お血” は、アトピー性皮膚炎、にきび、しみ、
そばかす、ストレスの多い方にみられるようです。

”お血” の解消が、体質改善と治りにくい皮膚病の解決と治療に
結びつく大切なポイントと思います。

 出典
   更年期のつらい症状は漢方で治る
   原田智浩 著 
   現代書林