漢方薬は、毎回診察をして患者さんの状態や季節、気候等により
処方内容や薬の量を変えていきます。一剤だけでなく場合によっては
二、三剤を処方します。
 その方の身体の中で、どこが弱っているのか、何が一番つらいのか、
四診をしてよく患者さんの話を聞きながら薬を決めます。
一番優先しなければならない事を考慮して薬をだすこともあります。
 漢方薬の飲み方です。通常は、食前ですが、難しい時は食間、あるいは
食後でも大丈夫です。効果が最もでやすいのは、食前です。
小さいお子さんや乳児の場合、オレンジジュースに溶かしたり、はちみつや
オブラートでつつんだりします。授乳中ではお母さんが飲んでお子さんに
おっぱいであげる方法もあります。
 漢方薬を飲んでその方に合っている場合は、苦みはなく割と飲みやすく
甘く感じることもあります。漢方薬で最も苦いと言われている
黄連解毒湯:おうれんげどくとう は、白湯で溶かした後に冷蔵庫で冷やし
てから飲むと苦みはとれるそうです。お子さんでも皮膚の症状が良くなって
くると黄連解毒湯でも飲めるようになります。
 漢方薬は長く飲まないと効果はでないと皆さん思っている方が多いようです。
実際には、その方に合っている漢方であれば一袋飲んでも効果があり、
おおむね約2週間で体験できます。
 温かいお湯に溶かして飲んでいただくと一番効果があります。
 漢方薬は西洋薬に比べて廉価と思います。
 漢方薬の効能です。西洋薬と同様に、調剤薬局にて薬の説明書を
いただくと思います。それに記載されているところの効果はありますが、
それ以外の効果や目的で処方していることも多々あります。
患者さんにはこれらの点をわかりやすく説明しております。
一つの薬には、種々の生薬が含まれており、それぞれがいろんなところに
効果をもたらしてくれます。
 漢方薬は、皮膚疾患との相性が大変良く、また、不定愁訴にもよく効きます。
 以上漢方薬について記載しました。
 西洋薬に比べて患者さん個人個人で異なるオーダーメイドの処方ができます。
ただし、万能薬ではなく、副作用もあることを申し添えます。