生きていくのに必要な情報量の8割は目から取り入れていると言われていますが、もっとも避けなければいけない状態は、失明、見えなくなることです。

日本の身体障害者申請(視覚障害)を元にした調査によれば、2001年~2004年調査では

1位 緑内障
2位 糖尿病網膜症
3位 網膜色素変性症
4位 加齢黄斑変性
5位 強度近視
6位 白内障
       となっています。

これは1989年(約 20年前)の調査では

1位 糖尿病網膜症
2位 白内障
3位 緑内障
4位 網膜色素変性症
5位 強度近視
6位 加齢黄斑変性      でした。

緑内障に関しては、診断技術の向上により、以前は原因不明に分類されていた潜在的な緑内障も診断できるようになったことが、数の増加に影響していると考えられます。注目すべきは、 1989 年に6位であった加齢黄斑変性が4位になっていることです。もともと加齢黄斑変性は、欧米では失明原因のトップであり、近年の食生活の欧米化、紫外線の増加により、日本でのさらなる増大が懸念されています。病因としては、酸化ストレスに関連があるのではといわれているため、抗酸化ビタミンやルテインの摂取、紫外線からの防護および禁煙は 勧められる予防法と考えられます。網膜の中心である黄斑部は、酸素需要が大きく、活性酸素の産生をひきおこす多量の光にさらされているなど、酸化ストレスの影響を受けやすいためです。一方、白内障に関しては、眼内レンズが広く普及したため、失明にいたる症例は、日本ではほとんど存在しなくなり、現在では手術をすれば治る病気となっています。