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November 2018 の投稿一覧です。
カテゴリー: 総合
投稿者: ryokusei
特に最近はやっているのが、
咳が残る風邪である。

咳は、痰を排泄する行為で、
病原菌が上気道(喉や気管支)
に感染すると痰が増えるので、
出るのであるが、
病原菌自体は、数日で消失するといわれている

その後は、気道の過敏状態が
痰を増やし
(例えば、冷たい風邪や乾燥など)
咳がつづくといわれている。

こうなると治療は変わってきて
咳が2週間以上つづくと
咳喘息といって、
1っか月以上つづくこともよくある。

この治療には段階的な治療法が
必要なのだが、
最近、このことで痛い目にあったことがある。

ある患者さんが、
最初に診察したときに
これは咳が残りやすい風邪だとわかったのだが、
大体治療には3段階ぐらいの治療があり
順番にやってゆくのが一般的なのだが
(最初から3段階目の治療をしても
時期と病態というのがあって治らない)

1段階目から巡に治療していたのだが、
案の定なおりが悪かったので
第2段階の治療を行っていた。
8割ぐらいの人はここで治るのだが
2割ぐらいは治らない。
第3段階になると
喘息と同じ様な治療になるのだが
ややお薬が高いのもあって
慎重になる。

この患者さんには第2段階の治療を
していたのだが、
よく説明していたつもりなのだが、
後日、
本人から、第2段階の治療では
なおらなかったので
大きな病院の呼吸器科にいって
治りましたといわれてしまった。
あとで薬を見せてもらったら
しっかり第3段階の治療を
されていた。
自分もそうだったが、
総合病院で診察しているときは
薬価なんかあまり考えないで
薬を出す。

そこまで考えて治療していたのが
完全に裏目に出てしまった。
。。。。。。。。。。。ちょっと悔しい。

カテゴリー: 総合
投稿者: ryokusei
また、患者さんから
抗生剤の処方を求められることがよくあるので
あるが、
抗生剤というのはウイルスには効かないもので
(実は、炎症作用を抑える力があるものもあり
あながち効かないわけではないが、、、、)
特に、以前から抗生剤の耐性
(抗生剤が病原菌に対して利かなくなる)
が問題となっているので
出したくないのが病院側の気持ちなのだけれども
(ただし、高齢者で、肺炎に状態や
免疫力が落ちている人、
もうすでに細菌性の肺炎を起こしている
人や、最近性の中耳炎や
副鼻腔炎を起こしている人には必要)
抗生剤をださなければ、
がっかりして帰る人や、
極端な人は、機嫌を悪くして帰る人さえいる。
(抗生剤には致死的な副作用がでることも
あるのだが、、、、、、)

治療について
究極の話をすれば、

熱は、人間がウイルスを殺すために
出しているという考え方や、
咳は、痰を排泄するためにしている
行為であるという考え方。
さらに、鼻水や痰は病原菌を
排出するために出ているという考え方が
最近はつよく、症状をあまり
抑えることは決して早く治すことには
ならないという考え方が
主流である。
(下痢になった時に下痢止めを
使わなくなった様に)

とはいえ、じゃあ我々はなにをするか、
何もしていないかといいうと
症状の中に、悪化する要因をさがして
それを予防したり、
何か、他の病気が潜んでいないか
探ったり、
はたまた、早くなおすことと
症状を抑えることを
その個人個人にあわせて
天秤にかけて調節したり
している。
カテゴリー: 総合
投稿者: ryokusei
なんとも忙しくて
いろいろ、文章をつくっていたのに
掲載をわすれて、
最近、間が空きがちで、、、、、

また、つづき の話がおおいと
いわれて、、、、
確かに、文書が切れ切れで、、
途中で終わる話がおおい、、、、、

というわけで、
これからは、やや長めの文書を
1週間に一度ほど出すようにします。です。


ここから本文

かぜに効く薬はない。!!!

今年の9月から10月にかけて
異様に風邪の患者さんが多かった。
気候がおかしいせいもあるであろうが
なにかへんなウイルスが流行っていたようだ。

ご存知だとはおもうが、
基本的に風邪に直接効く薬はほとんどない。

皆さん
風邪をひいたのだけれども、OOへ
行く予定があるので、早くなおしたいから
来ましたとか、
行事があって、次の日曜日までに直さなければ
いけないので、
いつもは、薬局で風邪薬を買うのだけれども
今日は、病院に来ましたとか。。。。。。。。

実は、病院で一番こまるフレーズである。

風邪は、基本的にウイルスで発生するものが
多い。
ウイルスは、小さな小さな小さなもので、
小さな一つ一つの細胞より
まだ小さな細菌よりさらに格段に小さく
ほぼDNA、RNAの塊といっていいほど
ちいさいものである。

ざっと人の髪の毛の直径の10分の1ぐらいが
人の細胞のおおきさで、その10分の1ぐらいが
いろいろな細菌でざっとその50~100分の1ぐらいの
おおきさがウイルスである。

つまり、これを殺す薬はほとんどありえないと
いうことである。

顕微鏡では見えることができず、
電子顕微鏡でもなんとなくその陰が
映し出されるほどの小さなものである。

ちなみにあの有名な野口英雄先生は、
黄熱病の研究でしられているが、
黄熱病の病原体は、ウイルスで、
当時の顕微鏡では見ることが出来ず
原因を究明できなかった。
(医学的にはあの有名な野口英雄先生も
野口培地という特殊な培地のみしか
名前が残っていない。)


インフルエンザを含め一部に
効く薬はあるが、感染した細胞から
の放出や増殖を防ぐ薬のみである。
(詳細は非常にややこしいので割愛)

よってインフルエンザの薬も
症状を1日ほど短くしたり
発熱のピークを下げたりするに
とどまっている。

市販の風邪薬というのはよくできたもので、
また買ってもらわなければいけないので、
なにかと効く成分が入っている。
例えば、解熱剤とか、咳止めとか、鼻水を止める作用がある
薬とか、、、、、
細菌は、巧みなもので
咳の風邪はOO。鼻水にはOOとか
熱の風邪はOOとか。
うまく色分けしている。
もちろん市販薬なので、作用自体は弱いが
それなりに症状を抑えることが出来る。