夏は「はやり目」の感染にご注意ください!

はやり目とはアデノウイルスが原因でおこる急性の結膜炎で、正式な病名を流行性角結膜炎と言います。感染力が非常に強いことで有名で、症状も、普通の結膜炎と違い、充血、マブタの腫れ、ゴロゴロ感、まぶしい感じなどがより強く現れます。症状がひどくなると、耳の前のリンパ節の腫れ、発熱などがおこることもあります。


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【最近の日本に多いアデノウイルスの血清型】
●アデノウイルス 19a型
●アデノウイルス  53型
●アデノウイルス  54型


最近、日本で流行しているアデノウイルスの血清型が昔と変化してきていることが分かりました。一昔前は、はやり目を引き起こすアデノウイルスの血清型といえば8型、37型、19a型がほとんどでした。しかし、ここ数年の日本の調査では8型、37型は姿を消し、代わりに新型アデノウイルスとも言われる53型、54型が増えてきているようです。同じ血清型なら一度、感染すると免疫ができるので二度と感染はしませんが、違う血清型の場合は感染してしまいます。53型、54型に対して免疫を持っている人は少ないので、感染予防が大切です。

【治療】
アデノウイルスに効く有効な特効薬はありません。
眼科では、2次感染を予防する目的で抗菌点眼薬を処方したり炎症を抑える目的でステロイドの点眼薬を処方することがあります。ウイルスに対する抵抗力 をつけるため、休養や睡眠を充分にとって体力をつけることが一番の治療薬です。通常、2~3週間で自然治癒します。

【感染予防対策7箇条】
万が一、感染してしまった場合は以下のことを必ず守ってください。
◇目を触らないようにする。
◇手を石けんを使って流水でよく洗う。
◇休養をとって体力を落とさない。
◇人混みへは出かけない。
◇学校、幼稚園、保育園は医師の許可があるまで休む。(第3種学校伝染病に指定されています。)
◇プールには入らない。
◇タオル、ハンカチは家族のものと別にする。(洗濯物も別に!)