緑内障の治療で一番、大切なことは眼圧を下げることです。
眼圧を1mmHg下げるだけで視野障害進行のリスクが10%下がるとさえ言われています。
今までは、まず一剤目の緑内障の点眼で充分下がらない時は、2剤目、3剤目と追加していきました。
ただ、点眼薬が増えると点眼回数も多くなり、忙しい時などは、患者さまもついつい点眼するのを忘れてしまったり、一回抜けてしまったりしたことが多かったようです。


緑内障の点眼は、毎日、欠かさずに続けていただくことが重要です。
緑内障の合剤の点眼薬では、点眼回数が減りますので、患者さまの毎日の負担も軽減されることになります。海外ではもうすでに販売されていたのですが、ついに日本でも緑内障の合剤の点眼薬が認可され販売されるようになりました。

以下が主な販売予定の緑内障の合剤の目薬です。
■ザラカム点眼液=キサラタン点眼液+0.5%チモプトール点眼液
■デュオトラバ点眼液=トラバタンズ点眼液+0.5%チモプトール点眼液
■コソプト点眼液=トルソプト点眼液+0.5%チモプトール点眼液


例えば、1日にキサラタン点眼薬1回、0.5%チモプトール点眼薬2回の合計3回点眼していた患者さまは、ザラカム点眼液なら1日1回の点眼ですみます。コソプト点眼液の場合は1日に合計5回点眼が2回ですむことになります。点眼回数が減ることにより、患者さまも毎日、欠かさず点眼していただけるのではないかと我々眼科医も期待しています。