以外なひとこと

私も60台の半ばにはいって
あと何年いきられるだろうか
いつぼけるのだろうか
ということを
毎日の様に考える。

毎日、外来で高齢の人を
診察し、
介護施設で認知症の人を
診ているのだが、

つい最近
90を超えた女性の患者さんから
(結構しっかりした方)
”死ぬのが怖い“
という言葉をきいて
すごく印象に残った。

高齢の人から、
しょっちゅう
毎日することがない、
あるいは、体が思う様に
うごかないから
“わたしゃ、はよ、死しんだ
ほうがましじゃ“
ということはよく言われる。

いろいろな疾患に
薬をのませたり、指導を
しながら、よくその言葉を
かけられるので
なにかしらむなしい気持ちになるのだが、

90にもなると
そういう境地に達するのかと
思っていたが、

結局、その言葉は
裏をかえせば
“死ぬのが怖い”
と、いうことだったのだ。。。。

認知症の人は
自分の歳さえよくわからず
さすがになかなか
その境地にはいかないとおもうが
認知症がない人は
結局、高齢で頭の聡明な人は
毎日そう考えてるのだということに
気づかされた。

よく考えれば、90歳もこえると
重病で、余命いくばくもないと
宣言されているのと
かわらない状態なのだ。

先の院長が
認知症は
神様の贈り物と
よく言っていたそうだが、
年齢がいって
毎日、死への恐怖にさいなまれない
様にするには
認知症が一番と思っていたのかも
しれない。。。。。

と思いながら。
あと何年、元気で生きられるのだろうか
と考える自分でした。