無機質な造形

最近、コトデンの三条駅の近くをあるいていたら
古い、アパートが
つたがからまり、朽ち果てて
廃墟になって
何とか建っているのを見かけた。

昔、子供のころよく建っていた
3階建ての集合住宅である。

そこは、小学校のころ友達が
住んでいて、あそびにいった
思い出があるところだった。

芋焼酎の“いいちこ”のCMの様な
ノスタルジーを感じた。

こんな、廃墟に限らず、
歩いていて昔からの家波が残っている
場所を歩いていたら
心の安心感を得る。

というのも、高松市は、
マンションラッシュで、
(どうも、他の県庁所在地より
土地が割安で、県外の業者が多数
参入しているらしい)
どこをむいても
マンションとその建設

マンションは、違いがある様でない
単調な無機質なマッチ箱にしか見えない
それもまた、無秩序に
乱立している感触がある。

私の家の隣にも10回建ての
独身用のアパートが
建ったが、いかにも無機質。

家の北側に立ったので
日差し等に影響はなかったが、
市内のマンションは
周囲の住宅を
影で飲み込んでいる。

大体、建設業者というのは
そんなのはお構いなし。?
あるところであるいていると
7階建てのマンションがたって
数年してその南に10階建てのマンションが
建っていた。
もとのマンションの価値はどうなるの??

高校を卒業してすぐ高松をでて、
45年ほど、
その時に立っていた家は
もうほとんど存在しない。

古いそのころにあった家を見ると
なんだかホットするのである。

なんだか、昔の温かみ、住人のぬくもりを
感じる。
マンションにはその建物と同じで
住民のぬくもりを感じない。

つい最近も子供のころに行っていた
模型屋さんの建物が
(模型屋さん自体はずっと前にやめていたが)
平地になっていた。

常盤街や南新町もどんどん
再開発が始まっている。
小さな店が連なっていて
にぎやかだった常盤街も
もう今は昔。

こういう風景を見るたびに
自分の思い出がひとつずつ削られている様で
何か淋しい。