もうすぐ60

還暦がちかづいてくるに
従って、
自分の年に驚いて、いままでの60年を
振り返って、最近は、鬱気味。

人生、昨日のことを考えず、
今日、のことを考えて前向きに
なんて、いうが、

人間、過去を引きずって、生きて、今が
あるものだから、
過去の自分の行動が今の自分を作っているのであり
人々の中の自分の位置決めをしているのであるのだから
過去を振り返るのは当然と思う。

嫌な記憶も数々あるが、それを考えると
鬱になるので、
そんな記憶は強制的においといて
振り返ってみる。

やっぱり、幼いころの
青い時代は、いろいろ恥ずかしくも
なつかしい。

目の前で起こることが初めてのことばかりで
目くるめく、驚きと感動が入り乱れる。

特に中ぐらい以上の経験は、人間いい様に
記憶させるものだから、実際よりいいように
記憶させている。
その時は必至で汗を流した経験でさえ、
今は、いい思い出として残している。

それだけに、過去がよかったと思うのである。
特に幼いころや若いころの感動や
経験の大きさは、
腐った、今の心では
味わえないぐらい大きな感動や喜びが
あった。
見るもの、聞くもの、することが新鮮で
わくわくして、
あの、青臭くも純粋な経験と気持ちには
汚れた心と疲れて、へたった体では
戻ることはできないのだが、

それでももう一度、あのころの
感動を味わいたい。

初めての色、味、匂い、
初めての感触、感動、
その中で経験の無さと
責任の無さから起こる
後先を考えることなく
起こす、大胆な行動。

あの青い匂いとともに
もう一度、味わいたい。

なんて思う
還暦前の鬱のおっさんでした。