世界の医薬品売上高ランク発表

セジデム・ストラテジックデータは13日、2013年の世界の医薬品メーカーの医薬品売上高ランキングを発表した。トップはファイザーの478億ドル。トップ10のメーカーの顔ぶれに変化はなく、今回100億ドルを超えたメーカーは昨年から2社増えて21社。このうち日本メーカーは4社で、円安の影響で順位を上げたメーカーはないが、米国で統合失調症薬エビリファイが好調な大塚ホールディングスが順位は21位とランク1つを落としたものの11年以来の復帰となっている。中堅規模メーカーでは買収により売上高を拡大しているケースも多い。

 今回初めて100億ドルを超えたのは抗HIV薬やC型肝炎薬などの抗ウイルス薬に強い米ギリアド・サイエンシズ。慢性C型肝炎薬ソバルディの売り上げが好調で今年は200億ドルを超え、トップ10に入る可能性も出ている。

 トップ10の中で最も成功しているのが7位のジョンソン&ジョンソン。リスパダールなど過去最高の超大型品のパテント切れを乗り越え前期比10・9%増と過去最高の売上高を確保。

 日本メーカーは円安により売上高が増加しているがランキングへの影響はなく、20位以下では大塚ホールディングスが21位、エーザイが29位(12年は25位)、中外製薬が36位(同35位)などとなっている。

 13年は20億~50億ドル規模のメーカーによる買収が過去最高で、買収で売り上げを伸ばすケースも多かった。

 医薬品メーカー各社が研究開発費に投じた金額をみると、R&D費の1位はロシュからノバルティスに交代した。11年に91億ドルを投じていたファイザーは開発をCRO(受託開発会社)中心として大幅に減らしており、R&D費で上位10社の合計額は前年度比1・1%減となっている。ただ、医薬品売上高に対するR&D費比は12年度の19・6%から13年度は20%と上昇しており、R&Dに対するリスクが高まっていることがうかがえる。

 今回は後発薬(ジェネリック)メーカーランキングもまとめており、1位は99億ドルのテバ製薬、2位は91億ドルでサンド(ノバルティス)、3位は63億ドルでアクタビスだった。