このたびの震災の被害を受けた方々に心よりお見舞い申し上げます。


何も悪い事などしていないのに、突然幸せな生活を目茶苦茶に破壊されるなんて、何と理不尽な事でしょう・・・。


私も最近、人生観が変わる位の辛く悲しい出来事がありましたが、被災地の方々を思えば、へこたれてはいられない!と自分を鼓舞しています。


4月に入り、徐々に暖かくなってまいりました。

今月のレコードジャケットは前回のEagles繋がりでJackson Browneを特集してみました。



先ずは玄関先には「Runnig on Empty」です。


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表題曲は彼の代表曲の一つで、コンサートでも大盛り上がりの曲です。

昔、80年代後半彼のコンサートに行きましたが、確かアンコールでこの曲を演る時に、「皆もっと前においでよ!」と彼が言った途端、私を含むアリーナの客がステージ前に押し寄せ、物凄い一体感となった事は忘れられません。

この曲は映画「フォレストガンプ」でも効果的に使われてましたね。


B面最後の「Stay」はフィナーレに相応しい感動の名演です。
Rosemary Butlerのパンチのある歌声、意外に御茶目なDavid Lindleyと役者が揃ってます!


その昔、サザンの桑田さんが「嘉門雄三」名義で出した洋楽カバーアルバムでもこの曲を実に楽しそうに演奏してましたね。



壁の2枚です。



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先ずは初期の傑作「Late for the sky」



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マグリットのパロディのような面白いジャケットですね。

表題曲から「Fountain of sorrow」へと続くA面の流れは美しいです。

後の社会派シンガーへの萌芽が感じられる「Before the deluge」も聴きものです。


そして個人的には一番好きな「The Pretender」です。



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このアルバムは深い哀しみに包まれているような感じがします。

完成直前に当時の奥方が自殺を図り、亡くなったのです。
裏ジャケットに写っている幼子を残して・・・・。


そういった背景を知っているから余計にそう感じるのでしょうが、このレコードを聴いていると無性に泣けてきます。


A面最後に、まさに「溢れ出る涙」という曲があります。
逝ってしまった妻への想いを切なげに、しかし力強く唄った名曲です。


後に「MUSE~No Nukes」で深く関係する(この事についてはまた書きます)Orleans の John Hallのギターソロも最高ですが、特筆すべきはBonnie RaittとRosemary Butlerの素晴らしいバックコーラスでしょう。


サビの所でJacksonに絡む二人の強力な歌声はもはやバックの域を超えて、トリプルリードみたいな感じです。( CSNみたい?)
特に最後の方で、女性二人だけになる所は何度聴いても鳥肌が立ちます。


他の曲も、Little FeatのLowell Georgeのスライドをフューチャーした「Your bright baby blues」、Don HenleyとGlenn Freyのコーラスが光る「The Only Child」、宗教的で敬虔なサウンド、歌詞の聞かれる「Sleep's dark and silent gate」、昨年の来日公演でも印象的だった、深いテーマの「The Pretender」と聴きごたえのある曲が目白押しです。


正にスピーカーと対峙して、歌詞カードを読みながら拝聴する、そういった類の音楽です。(しかし、最近なかなか時間が取れず、ipodで聴いています・・・偉そうな事言ってすみません。)




彼はこの後、スリーマイル島原発事故に触発され、先ほど言及した「MUSE」を主宰し、反原発運動など、様々な社会的活動を展開していくようになりますが、コンスタントに「音楽的」な作品も発表しているのは流石ですね。


また機会があれば、MUSEの事も書きたいと思います。
しかし、Jackson Browneは今回の福島原発事故に関してどんな思いなんでしょうね?

機会があれば誰かインタビューして頂きたいですね。