禁煙外来
禁煙外来とは
タバコは生活習慣病(高血圧、糖尿病、高脂血症)による動脈硬化症の進行を促進し、心筋梗塞、脳卒中のリスクを高めます。それ以外にも様々な病気を引き起こす原因となり、肺気腫、慢性閉塞性肺疾患や肺癌など、命に関わる重症な病気にかかってしまうこともあります。さらに同居するご家族にも病気を引き起こします。「禁煙しようと思っているけど実行できない」「禁煙にチャレンジしたけど長続きしない」など禁煙したいのにできないのは意志の弱さではなくニコチンの持つ強い依存性が原因です。このような喫煙習憤は「ニコチン依存症」といわれ、病院での治療が必要な病気とされ2006年4月から禁煙治療が保険適用されることになりました。当院では、投薬と循環器専門医による生活指導で禁煙治療を行っています。タバコをやめられずに悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。
禁煙外来は予約不要ですので、診療時間内にご来院ください。
(10月~12月はインフルエンザの予防接種・健診などで混雑することが予想され、予約制とします。)
※禁煙外来をご希望の方は、診療前1時間はタバコを吸わないでください。
※禁煙治療期間中(チャンピックス服用の場合)は車の運転、高所作業ができません。
健康保険等で禁煙治療を受けるための要件
1.ニコチン依存症を判定するテスト(TDS)で5点以上(下記の項目をご参照ください)
2.【1日の喫煙本数×喫煙年数】が200以上
3.すぐ(1ヶ月以内)に禁煙を始めたいと思っている
4.禁煙治療を受けることに文書で同意する
禁煙治療を健康保険等で受けるには一定の要件があり、1回目の診察で医師が確認します。
要件を満たさない場合でも、自由診療で禁煙治療を受けることができます。
受診する前に、自分でチェックしてみましょう。
ニコチン依存症を判定するテスト(TDS)とは次のようなものです。
1.TDS:Tabacco Dependence Screener (ニコチン依存症に係るスクリーニングテスト) |
・・・5点以上 | ||
はい (1点) |
いいえ (0点) |
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1 | 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。 | ||
2 | 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。 | ||
3 | 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。 | ||
4 | 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。(イライラ、神経質、落ちつかない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加) | ||
5 | 問4 でうかがった症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。 | ||
6 | 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。 | ||
7 | タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。 | ||
8 | タバコのために自分に精神的問題(注)が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。 | ||
9 | 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。 | ||
10 | タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。 |
外来診療の流れ
標準的な禁煙治療プログラムでは、12週間にわたり計5回の禁煙治療を行います。
1 問診(喫煙状況、内服が継続できているか、薬の副作用の有無、禁煙の効果、ニコチン離脱症状などの確認)
2 呼気一酸化炭素(CO)濃度測定
3 医師の診察
4 次回受診日の確認(診療時間内においでください。予約も受け付けております。)
※12週以降で5回の通院を終えても、自費で継続することができますが、診察料、投薬料とも自由診療となり、健康保険は使用できません。
禁煙外来では、呼気一酸化炭素濃度を測定します。一酸化炭素は、タバコの煙に含まれる代表的な有害物質です。非喫煙者では呼気一酸化炭素濃度は3~5ppmです が、喫煙者では30ppmを超えます。 禁煙により息に含まれる一酸化炭素の濃度が減少しますので、診察時にこの検査を行うことで治療の成果を確認することができます。