医療法人社団 稲垣胃腸科外科クリニック 段原南 段原一丁目 南区 広島市 消化器内科(経鼻胃内視鏡),内科(呼吸器,循環器,脂質代謝,糖尿病,肛門),腎臓内科(人工透析),外科,放射線科

慢性腎臓病について

腎臓の働き

腎臓は尿を作り体の中の水分量を調節、老廃物を排泄、電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、リンなど)を調節しています。また骨形成に必要なビタミンDを活性化し、赤血球を作るホルモン(エリスロポエチン)を分泌するといった働きをしています。

慢性管臓病について

慢性腎臓病(CKD)とは、腎臓の働きがいろいろな原因で徐々に悪くなっていく病気です。
その原因は、慢性腎炎、糖尿病、高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症、肥満、多発性嚢胞腎などです。
慢性管臓病の診断は、血液検査でGFR(系球体濾過量)60mL/分/1.73㎡未満の腎機能の低下が3か月以上継続する、 または検尿試験紙で (1十) 以上の尿蛋白を認める場合に診断いたします。

慢性腎臓病の進行を抑えるためには、血圧のコントロール(尿蛋白(十)では130/80mmHg未満、尿蛋白(-)では140/90mmHg未満)、糖尿病では血糖コントロール(HbA1C7.0%未満)、 脂質異常症の治療 (スタチン製剤によるLDLコレステロール120mg/dL以下に)、尿酸値を7.0mg/dL以下に治療することが重要です。管性貧血は血中ヘモグロビン値10.0∼12.0 g/dLを目標に鉄剤やエリスロポエチン製剤で治療します。また尿毒症毒素の除去のため、経ロ吸着薬(クレメジン)を投与します。食事療法は減塩(6g/日未満)、蛋白制限、必要であればカリウム制限を行います。
  慢性腎臓病の進行を抑える管理をしたにもかかわらず腎臓機能障害(GFR15mL/分/1.73m2未満)が進行し末期腎不全に至った場合、人工透析や腎移植をしなければなりません。
 

人工透析について

腎臓代替療法には血液透析、腹膜透析と腎移植の治療法があります。
ここでは血液透析についてお話いたします。 患者さんはシャント(前腕などで静脈に動脈を直接つなぐ手術を行い、静脈を太くして血流を多くします)を作製します。
シャントに針を穿刺し血液回路を通して血液を体外に流出し、 フィルター(ダイアライザー) を介して血液から老廃物、余分な水分を除去し、きれいになった血液をまたシャントにもどします。
この血液透析は通常週3 回、 1回4時間行います。

BCピュアラー03
透析液供給装置
透析機械室にある透析液を作成して
供給する装置です。

GC-X01
多用途透析装置
  透析用水作成装置