暦の上で、春は、立春(2月4日頃)から立夏(5月6日頃)の
前日をさしますが、今の日本では、3月から6月までを春と言ってます。

東洋医学では春は「肝」にあたり、肝とは血の貯蔵にあたります。
春は、「陽気」が強いので、発散できないと陽気が上に向かい
ふわふわする。これらが、春のいろんな症状を引き起こします。

 〇春に多いトラブル

1、アレルギー性鼻炎
  ”花粉” だけが悪いのではなく、冬の過ごし方が影響。
  身体の中の 陽気が上に上る。したがって、下半身を冷やさない。
  胃腸の負担(生野菜、乳製品、脂濃い物を食べない、
        冷たい物を飲まない) を避ける
2、アトピー性皮膚炎
  この時期は、「血」 の不足か巡りが悪い。皮膚の潤いが
  なくなりかさかさする。春のふわふわ陽気がこれに拍車をかける。
3、春の風邪
   治りにくい。身体の中に、”寒”がどどまる。
   夜は外を歩かない。冷たいものは飲まない。
4、自律神経失調症
    春のふわふわ陽気でなりやすい。”睡眠” が大切。
5、情緒不安定
   「気」、「血」の不足による。
6、めまい
   「陽気」が上るため起きやすい。ストレス解消と、足を冷やさない。

〇春のセルフケア

1、辛みのある春野菜をとる
   春の旬の野菜:菜の花、せり、ふき、セロリ、たけのこ、
   アスパラガス、うど等

2、肌をさらさないような衣服を
   春の風は冷たい
3、朝の陽気を取り込む
   朝の散歩がおすすめ
4、負担の少ない運動
   陽気 を発散させるために、 息がきれない程度のウォーキングから
5、胃腸を弱らせない温かい食べ物を
    春は”陽気”を発するので、のぼせやすい。
    胃腸を弱らせないこと。
6、心穏やかに
    イライラすると血を消耗するので、 ゆっくり と。
7、呼吸を整える
8、のぼせに効くツボを押す 臨泣

 これらのことを参考ににしながらこれからの季節をお過ごし
ください。

  出典
     東洋医学の春夏秋冬
     社団法人徳島県鍼灸師会副会長 大上勝行
                    三樹書房