今まで塗っていた ステロイド外用剤 を急にやめると
”リバウンド” という悪化した状態が起こります。

 湿疹がでていた所だけではなく、きれいな所も悪化します。
紅くなったり、じくじくしたり、膿がでたりします。重症なアトピーや
範囲の広い湿疹では、 ”紅皮症”といって全身の皮膚が真っ赤になり熱発
を伴い、場合によっては全身の状態が悪化して入院が必要になります。
じゅくじくした後に、皮膚の皮がむけて乾燥します。
その後またじくじく、乾燥を繰り返します。

 リバウンドの程度は、今まで使っていたステロイド外用剤の量と
塗っていた範囲、病気になっていた期間や程度と相関するようです。
 親指一本にステロイドを塗っていたのでリバウンドは起こらないと
いう事はありません。

 ステロイド外用剤を止めてから一般的には、 約一か月で、リバウンドは
収まります。皮膚のターンオーバーといって、皮膚がはえかわるまで
約一か月かかりますので、それに一致します。

 皮膚の回復と変化は、約一週間ごとにみられます。
 一週間の間に、じくじく、乾く、じくじく、乾くを繰り返します。
今ある皮膚が、ヘビが脱皮するように、はえかわりよくなっていきます。

 皮膚がよくなるスピードや速さは、今までの使用していたステロイド
外用剤の使用料、使用期間、範囲により異なります。
ストレスがかかったり、睡眠不足、食生活の乱れ、冷え、雨や台風等の
気象状況等でも悪化します。

 リバウンド が軽くなるように、 漢方薬(利水剤、気剤、補血や補材),
食生活や生活習慣の改善等により治療します。
リバウンドは、一度おさまり皮膚が良くなったと思っても
しばらくした後に起こることもあります。

 リバウンドは、皆さんの予想以上に大変です。
ご自分で、ステロイド外用剤を勝手に中止しないほうが良いと思います。
それぞれの患者さんにあった方法での治療がすすめられます。