古い奴だ大思いでしょうが

以前つとめていた病院で、
ミスをして
それを指摘すると
“すいません”といったあと必ず
“けど。。。。”と
自分のミスを認めない職員がいた。
結局は誤っていないし
ミスを認めないで、反省しないため
必ずまたミスを犯す。

最近大手ジェネリックの会社が
製薬の時に
かなりの不正をしていたのが
明らかになり、社長以下
報道陣の前で
“すいません”とあたまを下げていたが
どうみても誤っているとは思えないし、
また、どうせ同じことを繰り返す。
(表にはでていないが、こんなことは
結構見ている)

医療業界でこれはないだろう。
と思わざるを得ないのである。

われわれこんな小さなクリニックで、
こんないい加減な私でも
毎日、緊張の連続なのである。
と、いうのもどんな小さなミスでも
それが不可抗力であれ
死につながることがあるからである。

大きな病院で、
抗がん剤を扱っている時など
薬の投与量を一桁かきまちがったり
単位を書き間違ったり
口頭で指示したことを
聞き間違えただけで
死につながる。

証拠に
チェック体制が厳重になっている
今でも、全国で小さなミスから
患者の命に係わることが起きている。

ミスというのはどうしても
0にはならないのである。

それなのに不正をして
あれはないわ、、、、

と、まじめに怒るのである。



今朝のニュースで
糖尿病の薬の供給が危うくなってきている
というニュースがあった。

詳細は述べていなかったのだが、
これは、実をいうと
糖尿病の薬を、やせ薬として使用している
医療機関があること、
ひどい所をそれを売りにして宣伝までしている
病院があること
(買占めまでしている病院がある!)
それを知りながらその薬を
売っている製薬会社も製薬会社で
一応 “そういう目的では使わないで
下さい“と言っている。
じゃ、売るな!
っていう話。



昔、鶴田浩二(もう知らない人もいるだろうな)
が任侠映画の中で
歌っていた歌の歌詞の中で
”古い奴だとお思いでしょうが。。。“
という、歌を歌って
仁義を通す任侠役をやっていたが、

私、古い奴なんです。
どういうわけか、
親の影響か否か
医療に対する基本の考えが
”医療を商売にしない“
という観念がしみ込んでいる。
(そのおかげで経営は苦しいのだが)
(どういうわけか、同じ親なのに
兄とはちっと違う))

むだな検査、薬は出さない。
わけのわからない要求をする
患者は断る。
(これじゃ患者さん減るは)

(そのくせ、新しい薬や検査には
いいと思えば
すぐ手をだすのだが。。。)


私、今の医療のなかでは
私の様な医者は、だんだん骨頭品になりかけている

古い奴だとお思いでしょうが
私、古いんです。。。。。