人類はとうとう大変な世界に足を踏み入れた

人類は、ついに踏み入ってはいけない
世界に足を踏み入れたのかもしれない。

AIつまり人工知能は、
いままで、未熟で
とても人間の知能を脅かすものでは
なかったのだが、
ついに、もう超えてはいけない
一線を越え始めたのかもしれない。

以前から、チェス、将棋、碁は
片っ端から人が負けていたのだが、

医療の分野では、
例えば、内視鏡の画像を
AIに分析させれば
その読みは、ベテランの
内視鏡医のレベルに達してしまっている。

レントゲンの画像診断では
公に明らかにされてはいないのだが
もう人の読影能力を超えている。

おそらく医師の診療さえ
もうすぐ人間を凌駕するのは間違いない。

医師の診療は、
我々世代の医師と今の世代の医師では
根本的に診断するタイプがちがう。
わかりやすく
極端に言えば、
我々の世代の医師は待合から診療室
にはいってくるまでの、
そのしぐさ、行動、全身の状態
表情、最終的にはにおいで
経験というコンピューターをもって
短時間の全身の観察で
診断をつけてしまう。

今のドクターは、
とりあえず、考えられる
あらゆる検査を行い
そのテータを処理しながら
疾患を選別してゆく。

前者いいところは
検査という手間をする前に
ほとんど診断できるが1割ほどは、
とてつもなく間違った診断をしてしまう。
後者では、検査という手間と費用と時間が
かかるが、間違った診断が少ない。

ところが、AIがもう少し進めば
その双方の利点を網羅できてしまう。

もうすでに医師国家試験を
chatGPTにとかせたら
合格レベルにたっしているし
医学論文を多量に読み込んで
分析させて薬の開発をさせたりしている。

大体、人が読むのに1年ほどかかる
文献の数を数分で読み
その上、適格な分析もできる。
これでは
人間は太刀打ちできるはずもない。。

このまま進めば
いろいろなものの開発は
人の知能をはるかにこえるAIが
行うし、音楽でさえ、人が好む
音楽を作りだせる様になるだろう。
私の好きな物理の分野でも
人間が考える能力を
越えるのは時間の問題と思われるし、
現在物理学が抱えている問題もAIが
解いてしまうかもしれないし、
その先を行くかもしれない。

つまり、AIが思考してゆくもの
に対して、人間の能力は
はるかに及ばなくなってしまって。
AIがなにをしているのかがわからなくなってしまう
のである。

以前、AI同士を通信させたら
理解不能な交信がはじまり
おそろしくなって
電源をきったことがあるらしい。



かつて、
ネットの開発が専門の
工学部の教授の友達に
開発することによって
それが悪用されないかと
たずねたら、
便利さと悪用は表裏一体で
悪用されるのはしかたがないという
恐ろしい答えが
平然と出てきた。

人間は、
鉄器という
便利な道具を開発して
生活が向上したが、
一方武器として戦争の道具となり

火薬は、いろいろな
土木工事に利用はされたが、
主力は大量殺りくの道具
と化している。

かの原子力にいたっては
核汚染という途轍もない問題を
もちながら利用しているが、
もちろん大量破壊兵器としての
存在が大きい。

この様にいままで
人類は自分が作り出したものを
決して制御できていない。


AIはこのままでは
原子力より
恐ろしいものになるかもしれない。

ああ、AIに人類が支配されるまで
生きていないであろう
じじいは、早くうまれてよかったと
つくづくおもうのであった。