学会
(以前もお話ししたのだが。。)
医学の学会といえば
外部から見ればなにか
とてもアカデミックな響きがいいもの
かもしれないが、
?????

医学界かいわいには山ほど学会がある。
教授の数ほど学会があるといわれている。
言われているというのは
それほど多いのだ。

名のある学会だけでも
軽く100は超す。
私も最高時には15個ほど学会に
入っていた。

学会は、もちろん
元来、その学問を究め、発展させる
ためにできたのだが、
どんどんその軌道が外れている
様な気がする。

例えば、私が若いとき研究していた
胃がんに関係する主な学会だけでも

日本胃癌学会、日本癌学会、日本癌治療学会、
日本外科学会、日本病理学会、
日本外科学会、日本消化器外科学会、
日本消化器病学会、

これは、あくまでも日本医学会という組織に
入っている学会だけで、
他にも関連する学会はいろいろある。
たとえば、日本内視鏡学会、日本超音波学会
日本ヘリコバクター学会、、、
最近は、いろいろ抗体治療もあるので
まだまだ関連する学会がある。

自分も研究室にいた時は、
1っか月に1回ほどいろいろな学会
にほとんど同じネタで発表していた。

それぞれの学会で
それぞれ数百の演題がでて
治療は、これが利くとか
こうすれば再発が少ないとか
すぐわかるとか、

毎年、毎年、それぞれの学会で、
それだけ成果があるのなら
胃がんなんてとっくの昔に
なくなっとるわい!!

なんて、、、、
言っちゃいけないのかな。。。


若い時は、真剣に胃がんの制圧の
糸口を何とか見つけようと
いろいろマウスやラットを虐殺しながら
実験して顕微鏡をのぞいていたが、
私が研究していた一部は
見事にヘリコバクターという
発見に崩れてしまった。
(一部の研究は延々とつづいているのだが)

大体、学会が増えた原因は
専門医を作ろうとしたことにもある。

昔、たとえばベテランの医者が
手術したのとベイべいの医者が
手術するのに同じ値段はないだろうとか、
ベテランの医者が内視鏡するのと
あまり内視鏡を特異としていない
者が同じ値段はないだろう。。。
という、みみっちいものから始まり

専門の医者という資格をつくって
それを保険点数とか給料に
反映させようというものだった。
(いまだにうまく
反映されていないのだが)
それが講じて、

内科専門医から、それだけではいけないと
糖尿、呼吸器、感染症、血液、消化器、
消化器にいたっては食道、胃、大腸、肝臓、、、、
と際限なく分かれて行った。

それがまたいけないことに
その学会の権威というか威厳というか
存在というか、それを保つために
○○治療ガイドラインというのを作る。
マーそれがいろいろあって、
肝臓だけでも、肝炎、脂肪肝、肝がん、、、
そんな細分化されてそれぞれの
診断や治療方針が書かれている。
それがまた、数年に一回改定される。

大きな病院で、それに特化した
お医者さんは、いいけれど(たとえば
肝臓とか、糖尿とか)
((だから大きな病院に行くといろいろな
科をまわされる!!))

町医者はそうはいかない。
脳外科から産婦人科まで
おおよその事は頭に常に入れておかなければ
いけない。

。。。。。。無理、!!
AIにさせろ!!

一つの学会の年会費は
数千円から1万5円ぐらい、

年に一回の学会に参加するには
これまた1万から2万円。

認定医、専門医をとるには
認定料だけで1万から2万
(たまらんじぇ)

この学会の多さ、細分化は
結局の所まわりまわって
自分の首を絞めることになっている。
かといって、もう戻れない状態。。。

これからどうなるんだろう。


余談ではあるが、大きな学会があると
全国から数千人の人達が集まる。
その一人一人が、宿にとまり
飯をくい、お土産を買って帰るとなると
それだけでその土地に対して経済効果がある。
コロナ禍で今はウェブ開催になっているのだが、
、、、、、、、


そうか、学会は、
日本の経済の為にいっぱいあるんだ!!

なんてほざいたら
いっぱい叱られるか。。。。