背伸びの時代

去年も話題にしたのだが、
おじさんは、やっぱりこの季節になると
頭の中に山下達郎のクリスマスイブの音楽と
JR東海のクリスマスエキスプレスの
画像が頭に浮かんでしまう。

思えば、思い切り皆が背伸びしていた時代
60年代から高度経済成長が始まり
日本が急成長をはじめ
70年代社会の成長が鈍りはじめたのに
それがわからず日本人は、
自分自身をどんどん背伸びさせてしまう
80年代には社会の成長の鈍化にもかかわらず
自分自身の見栄をはって背伸びしすぎてしまい
90年代はその矛盾から
社会も人間もバブルが崩壊してしまう。

幸か不幸か
60年生まれの私はそのど真ん中で
生まれ育ち、青春時代から
意気盛んな時代をすごしてしまった。

あのJRの宣伝からわかる様に
みんな見栄をはって
着飾って無理しながら生きていた。

でも、それが楽しく、なつかしい。
昔を懐かしむなんて
なんと、じじいか。

そういえばJRの宣伝、
今の人達には当時の雰囲気が決して
伝わらないと思う。
なぜなら、当時は、携帯電話がなかったのだから。。。

今は、遠く離れていても
携帯やメールで常にリアルタイムで
連絡を取り合えるし、
スマホで、リアルタイムで
顔をみながら会話もできる。
つまり、当時の距離感、
会えることの感動は
今とは比べ物にならないから。

医者になってしばらくすると
ポケットベルを持たされて
ベルがなると、あわてて
電話を探して病院に電話するという
状態で、なんだか病院に鎖を付けられた
感があり、いやな気がしたもんだ。
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また、特に当時、東京では公衆電話が
いつも長蛇の列だったので
電話するのが大変だったし、
田舎の病院では公衆電話が
周囲になくて
どちらもあわてて病院にかえった
覚えがある。

個人でポケベルを持っていた時は
最初は、ベルがなるだけで
病院にかけて違ったら
家にかけるという手間もあった。

それからしばらくして
電話番号がでたり
数字が入る様になって
数字を入れることになって
暗号化してどこからかかってくるか
分かる様になった。
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それから数字がたくさん入れれる
様になって、ちまたでは、
数字で会話をするのが流行った
(たとえば14106=愛してる
の様な感じで)

それからすぐにカナが入れれるようになり
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それから一機に、携帯電話に駆逐される。
それと共に次第に
病院や家にどんどん
がんじがらめになってしまった。

そんなことを考えると
便利な反面
なにかをなくしていいっているようで
寂しい。。。。