患者様

実のところ、医療というのは
信じられないことにサービス業に
分類される。

じゃ、“患者さん”のことを
“患者様”と呼ぶのが当然だろう。

てなことを考えた
お利口であることを自負する
東の方の大学病院が
10数年前そう呼ぶことにきめた。
その東の方の大学病院は、まー全てにおいて
力がつよく、自分を一番と思ってらっしゃる。

てなわけで、“患者様”という
呼び方が瞬く間に全国に広がった。

先ず、それを聞いたとき
“馬鹿じゃなかろうか”
そんなことをすれば、大変なことになると
一人??思ったもので、
私は、一切“患者さま”“○○様”と呼んだこと
はないし、当時から私の周辺の人間には
そう呼ぶことを禁じていた。

なぜなら、医者というのは
患者さんに強く指導しなければならない
ことが日常茶飯事で、
時には理不尽なことを
指導しなければならないことさえある。

人間というのは浅はかで
常に上下関係を気にして生きている
(犬と一緒!!!)
OO様と呼ばれると
絶対的に自分が上と感じでしまう。
しいて言えば、今の世の中
上と思えは何をしてもかまわないと
思う。  
それが人間という動物なのである。

そんな関係を築かれていい指導が
出来るわけがない。
いい医療ができるわけがない。