ベンハーの映画を見て その1

 先日、テレビをつけたら偶然、映画“ベンハー”の有名な4頭馬車の競争シーンをやっ
ていた。(今年、リメイクが公開されるらしいが)この映画は、1959年公開の映画で
あるが、何度見てもこのシーンは、迫力が色あせない。いまでは考えられない、巨大な
セットと無数のエキストラ、時間をかけた撮影、まさにハリウッド全盛期の
大スペクタクル映画である。
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 それを見ていて気が付いたのだが、
今の映画にはない、臨場感と緊張感、迫力、そしてリアリティーを感じてしまった。

最近の映画は、CG技術が凄まじく、
壮大さでいえば、広大な宇宙、ありえないような大自然、
セットでは組めない大きな建物、
視線でいえば、いままでに描けなかった視線からの映像、カメラワーク
3D画像。
スリリングでいえば、クラッシュシーンや爆発シーンの迫力
人数でいえば、エキストラではできない何万人も出ているシーン。
描写でいえば、主人公が実際にふきとんだり、炎の中からでてきたり、
いままでには描けなかった描写や、
スタントマンでもできなかった危険なシーン
どれをとっても昔の映画とは比較にならないぐらいの迫力がある。

スターウォーズシリーズやターミネーターを続けて見るとその差を痛切に感じる。

“ET”の有名な、自転車で空を飛ぶシーンなどは、当時は違和感なくみていたが、
いまでは、合成丸出しである。
 子供のころ見ていたゴジラは人がはいった着ぐるみであるし、戦車は花火をチラシ、
飛行機はピアノ線でつってあったが、最近見た“シン、ゴジラ”は、実写と見間違える
ほどリアルである。

 にもかかわらず、私は昔の映画の方に真のリアリティーを感じるのである。