さて、前回のつづきで

いままで
映画や、テレビの
白い巨塔で
よく深い財前教授に
相対する存在として
里見助教授がえがかれていたが、

1966年の映画では
田村 高廣
null

1978年のテレビでは
山本學
null

2003年のテレビでは
江口洋介
null

立派なお医者さんとして描かれていた。

毎日朝はやくから
夜おそくまで、患者によりそい
他の時間は研究にいそしみ
家でも、論文をよみ常に勉強し。。。
いわば、一般の人からいう
理想像のお医者さんなのだ。

配役もいかにもという
配役であった。


しかし

もし今の病院で里見先生がいたら
どうなるだろう。

先ず、17時になっても
患者をみていると
早く、帰れと周囲に言われる
それでも自分の患者の状態が悪いから
診ていたいというと
働き方改革で病院側から強制的に帰らされる。
そして、
帰って下さい、後は当直がしますから。。。
と言われる。

まちがって病院にいようものなら
夜間の時間外になるので次の日は
休診で休みにしてくださいといわれる。

その間、研究室にいようものなら
医局から長時間、夜間研究室で
研究するのも働き方改革で
禁止されてますからと宣告される。

そうなるといろいろ仕事を
家に持ち帰りになる。
そして、家が寝て食べるだけの
研究室になり、
家族から見下り半を突き付けられる。

ということで
里見先生は消滅してしまうのです。


昔話をするじじいではあるのだが、
患者さんの具合がわるければ
夜中でも、休みの日でも
張り付いてみていた主治医たち

カンファランスをする時間がなくて
7時ぐらいからカンファランスをして
白熱すれば12時を超えることも
しばしば、

そんな中、実験、研究は
もちろん夜。。。

そして若いものは無給。

勤務は休みなしの365日
24時間どころか48時間、72時間
連続勤務は当たり前

そうやって里見先生を理想として
医療を支えてきた
日本型医療は、
今は崩壊し、

里見先生はこの世から消滅してしまったのだ。

そして、患者の術後も見ない
私、失敗しないので
という、現実にはありえない
大門未知子が
今のドクターの理想なのか、、、、、


つづく。