映画のポスターのきらめき

だいぶ前に
プラモデルの箱絵の話をしたことがあるが。
プラモデルの箱の絵は
中身のプラモデルを欲しいと
思わせるだけの力があり、
中身がその箱絵に劣るものが多々あるのだが、
その箱絵でもって、その売り上げは
決まるといっても過言ではない。

それと同じで映画のポスターがある。
私のすきなのは
写真のポスターではなく
絵でかかれたポスター

もちろん、字だけのものや、
写真を組み合わせたものも
素晴らしいものがたくさんあるのだが
私は、絵でかかれたものが
映画と同様に好きなのである。

今では、映画のポスターが
絵であることは非常に珍しくなったのだが、
その絵のすばらしさは
絵画以上のものがある。

絵画をする人間は、
絵画が高尚なもので
映画のポスターの絵やましてや
プラモデルの箱絵など
取るに足らぬものと
いう風潮があるが、
私は、
素晴らしい芸術の一つと考えている。


その最高傑作が
ティファニーで朝食をだろう。
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これが、1961年の映画で
その当時での
このセンスは何だろうと思わせる。
もちろん、オードリーの美しさを
強調したこのスタイル
ジバンシーの黒のドレス
この色と文字の配置。
完璧といっていいだろう。

もう一つ
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これに至っては1939年の映画なのだが
どこまでも強い女のスカーレットオハラ(ビビアンリー)と
たくましい男レッドバトラー(クラークゲーブル)と
燃える様な激しい物語を
これほどまで表現したポスターも
ないのではなかろうか

個人的に好きなポスターは
あまり有名ではないが
TRAIN(邦題=大列車作戦)
実は、白黒映画なのだが
このポスターのおかげで
この映画を思いだすときはカラー作品で
あった錯覚もする。
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もう一つ
これは女王陛下の007といって
007シリーズで、ショーンコネリーが
降りて2代目のジェームスポンドの
ジョージレイゼンビーという役者が
出た映画。
映画自体は007の中では駄作で、
ジョージレイゼンビーという役者は
これが映画が初めての素人役者で、
素行が悪くてこの一作で終了した
というややいわくつきの映画なのだが
ポスターは素晴らしい。
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実は、前3つの映画のポスターは
額にいれて家に飾っている。。。。。

一目見るだけで、映画のすべてを思い出す
この映画のポスターというものは
一種の芸術であると思う。


そういえば、
昭和の人間としては
映画館に映画公開時に
でていた大きな
絵でかかれていた
少し、本の絵とはちがった
違和感のある絵が懐かしい。
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あの頃は2本立てが普通だったなーーー

映画館に行くことが
一つのイベントだった時代
娯楽の中心だった映画。
それがテレビと競い合って
テレビではできない
スケールを画面で描くことで
いきのこっていたのだが、

CGの発達と
マルチメディアの発達は
ついに映画どころか
テレビドラマさえ
どこかスケールの小さな
ものにしてしまっている。


映画もドラマも
どこか人間性をうしなってきて
輝きがどんどん失われてきている
気がする。。。。。

おじさんは、寂しいよ。