過去の投稿

August 2016 の投稿一覧です。
カテゴリー: 3.医院
投稿者: furuseclinic
今日は脂質異常症について勉強しました。
脂質異常症は主に高コレステロール血症と高中性脂肪血症に分けられます。とくに動脈硬化に良くないのは高LDL(=悪玉コレステロール)血症で、最近はよく効く薬(スタチン)が多数あります。
一方の中性脂肪はLDLコレステロールほどには注目されていませんが、とくに糖尿病患者さんには悪影響が出やすいようです。中性脂肪を下げるフィブラートという薬は、最近の研究によると網膜症や腎症といった糖尿病の合併症を緩和する可能性が指摘されています。
最近は脂質のコントロールはゆるくてよいのではないかという議論があります。週刊誌などを見て不安に思われる患者さんもおられると思います。私個人の考えでは、個々の患者さんによって薬を使うべきかどうかや、治療目標値は違ってきますので、一律には言えないと思います。年齢だけをとってみても、例えば75歳を超えた方に動脈硬化予防目的にコレステロールの薬を投薬すべきなのかはデータがありませんし、逆に高齢になったからこれまで飲んでいた薬をそろそろやめましょうかというのも失礼かと思います。もちろん、実際には年齢以外にもたくさんのことを考慮して投薬しています。
気になることがあれば遠慮なく申し出て頂いて、ご自身も一緒になって考えて頂けたらと思います。
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カテゴリー: 3.医院
投稿者: furuseclinic
今日は昼に院内勉強会を行いました。
医療安全の研修として、薬の内服に関するトラブル事例を勉強しました。
薬を飲むときに、薬の入っている包装(PTPといいます)ごと飲んでしまう事例が全国で度々報告されているようです。これがPTP包装です。
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のどや食道に刺さってしまって緊急手術になってしまう場合もあるとのことで、注意が必要です。こんなものを飲んでしまうのかと思うんですが、暗いところで内服するとか、新聞やテレビをみながら内服するとか、目が悪い方、認知症の方などなどいろんな原因があるようです。薬剤師さんにPTPから取り出してもらってフィルムに一包化してもらったりするのですが、きちんと飲んでいることをご家族に確認して頂くようお願いすることも多いです。安全で確実な内服のため、ご協力よろしくお願い致します。スタッフのみなさん勉強会お疲れさまでした。
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カテゴリー: 3.医院
投稿者: furuseclinic
19日のお昼休みに院内勉強会を行いました。新規の糖尿病治療薬であるSGLT-2阻害薬について勉強しました。糖尿病はその名の通り、血糖値が上昇するとおしっこに糖が漏れ出てきますが、この薬はわざとおしっこに糖を出させて血糖値を下げるものです。すごい発想の薬ですね。特徴はおしっこが増えて体重が減ること、副作用としては、おしっこが増えて脱水になり易いので高齢者の方には使いづらいことと、尿に糖が増えると細菌が繁殖しやすくなるので尿路感染症が増えることです。それにしてもこの20年で糖尿病薬は種類が豊富になりました。私は大学院のときに、当時の「新規」糖尿病薬の心臓に及ぼす効果について研究をしていましたが、すでにこの薬はあまり使われなくなりました。医学は新しい知見が次々に出てくるので、知識をアップデートするのも大変です。日々勉強し続けるしかありませんね。
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