みなさん、こんにちは。
毎日暑いですね。栄養のあるものを食べて夏を乗り切りたいですね。
そのためには水分の多い果物を取ったり、繊維質の多い野菜をたくさん食べてビタミン、ミネラルをしっかり補給していたいものです。

私は最近、外来診療でもお話することがあるのですが、
砂糖やスナック菓子を食べると(個人差はありますが)アレルギー性疾患を引き起こしたり、情緒不安定になったり、そのほか様々な症状を引き起こすことがわかってきています。
砂糖にはタバコやアルコールと同じような中毒性があると指摘されています。
特に飲料水は砂糖の吸収が早いため、身体への影響も大きく、小さいお子さんはもちろん大人でも体(すい臓がインスリンを分泌します)への負担は大きいです。

有名な科学雑誌ネイチャーでも2012年2月に「Toxic sugar (有害な砂糖)」という記事が掲載されました。
とてもインパクトがある内容です。しっかりお読みいただけると皆さんの食生活の参考になると思います。

日本語訳文と、原文のリンクを貼っておきますね。
ぜひお読みください。


英文

日本語訳)
引用元「国際オーソモレキュラー医学会ニュース」URL(http://www.iv-therapy.jp/omns/)


オーソモレキュラーメディシン・ニュースサービス(OMNS) 2012年4月24日号

「有害な砂糖」

論説: Robert G. Smith, PhD

(OMNS、2012年4月24日) 有名科学誌Natureに最近掲載された記事によると、砂糖、とくに果糖は、心疾患、ガン、糖尿病、肥満、肝不全など、多くの非伝染性の重篤疾患に関与している[1,2]。果糖は、清涼飲料などの加工食品に広く含まれているものである。その一因として、果糖および他の高カロリー物質(アルコールなど)は、体内組織が直接利用することができないため、肝臓で代謝されなければならないことが挙げられる。こうした物質は肝臓で毒性を生じ、体を糖尿病に向かわせる[3]。また、果糖は満腹感を感じにくくするため、カロリーが過剰摂取される傾向がある。すると肝臓に負担がかかり、過剰摂取された糖を肝臓で脂肪に変換しなければならなくなるので、肝臓が害され、場合によっては糖尿病に至る。加工食品に添加された形で果糖などの糖を摂った場合の中毒作用は、アルコールにたとえらえている。肥満でない人でも「メタボリックシンドローム」になりやすく、メタボリックシンドロームになると、果糖によって、高血圧、循環器疾患、インスリン抵抗性、生体分子(タンパク質、脂質など)の損傷が誘発される[1-3]。

炭酸飲料や、ろ過した果汁飲料など、砂糖を主成分とする清涼飲料には、体を健康で病気のない状態に保つ栄養素が十分には含まれていない。こうした飲料は、カロリーはあるが、果物を丸ごと食べれば摂取できる必須栄養素は得られない。こうした「エンプティー」カロリーを摂ると、必須栄養素の主要摂取源である他の食品(全粒穀物、果物、野菜など)を摂らなくなってしまう。しかし、砂糖の添加は、清涼飲料だけに限らない。高果糖コーンシロップや普通の砂糖(ブドウ糖50%+果糖50%から成る蔗糖)といった形態での果糖の添加は、多種多様な加工食品に見られ、朝食用シリアル、ジュース、ゼリー、ジャム、キャンディー、焼き菓子、ソース、デザートをはじめ、調理済みのおかずや加工肉にまで及んでいる。果糖は、甘い味はするが、それより栄養価の高い食品と同じくらい空腹感を満たすわけではない。

添加果糖を多く含む加工食品には、アルコールとよく似た常習性があり、とくに幼児は常習癖がつきやすい。その結果、子どもでも大人でも、肥満がまん延している。また、肝臓での果糖の代謝は、ブドウ糖代謝を混乱させ、脂肪を生成し、インスリン抵抗性を引き起こす傾向があり、肝臓の炎症や変性など、多くの問題につながることから、アルコールと類似している[4]。果糖による過重負担を体にかけたことによって生じたこのような食習慣は、概して、悪循環をもたらし、全身の損傷や炎症のほか、栄養素(ビタミンや必須ミネラルなど)の欠乏症のまん延にもつながる。こうした砂糖依存症の悪循環は、「メタボリックシンドローム」と一致し、現代の食事による高死亡率に大いに関与している。

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