東洋医学では、夏至前後を夏といい、立夏(5月6日頃)~
立秋(8月8日頃)までをさします。
 夏の猛暑は、汗をかかせ胃腸を弱らせ身体をむしばみます。
 猛暑だからと、身体を冷やし過ぎない。身体を元気にしておくには
胃腸の働きを弱らせてはいけない。

〇夏に多いトラブル
1、夏バテ
   汗をかくが、汗をかくことで、血を減らすことになり、血が減ると
冷却する力が落ち、夏の身体はますます熱をもつ。熱が身体に入っていく
と辛い症状がでる。心臓にまでいくと息切れ、動悸、息苦しさとなる。
2、クーラー病(冷え)
   ①クーラーの風を直接受けない
   ②扇風機の風向きは上にする、除湿器を併用する
      →体感温度が下がり2℃ぐらいクーラーの設定温度を
       上げられる
   ③肌をさらさない:長袖(特に風呂上りや寝るとき)
 3、クーラー病(熱)
   比較的丈夫で、暑がりでクーラーが好きなヒトがなりやすい。
ギンギンにクーラーを冷やしてつけることが多い。
    →汗をかくこと。早朝か夜に少し歩く、家事などで身体を動かす。
 4、食欲不振
   胃腸の働きをよくすること
5、腹痛、下痢
6、むくみ=水毒
   冷たい物の摂りすぎで胃腸が弱る

〇夏に行うセルフケア
 1、苦みの野菜をとる
   夏野菜:トマト、なす、とうがん、きゅうり、みょうが、ししとう、
 ゴーヤ、インゲン、オクラなど。
  もともと胃腸の弱い人や冷たい物を摂りすぎている時はむかない。
 2、夏でも温かいものを
  生野菜、ヨーグルト、冷たい飲み物は要注意。
 3、冷たい飲み物は少量ずつ飲む
  冷たいものは、口を潤すだけにする。口を潤すと渇きは和らぐので
あとは常温のもの、温かいものをとる。
4、食欲不振に効く ツボ
足三里がおすすめ。
 5、あせもには桃の葉
 6、お腹を温める
  夏の下痢や食欲不振は、冷たいものの取りすぎなので、暑くても
お腹を温める。使い捨てカイロがオススメ。

   ※個人的には 以下をおすすめします。
①”腹巻” と、”靴下”をはくこと。
 ②”白湯”がとてもおススメ。
 ③暑くても、必ず、短時間でもよいから シャワーでなく
  お風呂に入って湯舟につかること。
 ④冷たいものは、なるべくとらず、温かいものをとる。
 ⑤よく眠ること(早寝、早起きで規則正しい生活をすること)
 ⑥ストレッチ

 ※この夏の猛暑は大変ですが、こんな時こそ、漢方薬 が
 おススメで、漢方を飲んでる患者さんは調子がいいようです。

         出典
                   東洋医学の春夏秋冬
               セルフケアでからだを整える

       社団法人徳島県鍼灸師会副会長 大上勝行 著
                        三樹書房