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June 2019 の投稿一覧です。
カテゴリー: 総合
投稿者: wakui-clinic
爪の水虫の治療は、飲み薬と塗り薬で行います。

1、内服薬:イトリゾール と ラミシール。新薬のネイカリンプセルと
      3種類あります。
 〇パルス療法: イトリゾール を一週間飲み三週間休む。その後再び
        飲む。合計三回、計三か月続けるという方法です。
        一回のパルス療法でなおらない時は繰り返す。

 〇ラミシール:毎朝朝食直後に1錠飲み、半年から一年近く続けます。
 〇ネイリンカプセル:食事に関係なく一日一回飲む。

 ※飲んでいる薬との飲み合わせや副作用、白癬菌の種類によってこれらの薬を
  選びます。

2、外用剤(付け薬)①クレナフィン ②ルコナック ③その他。
 
 爪のカンジダの場合は、ルコナックがおすすめです。
 爪の中への染み込みやすさ、爪水虫の形やどこに病変があるか等
 により薬を選びます。

 ※※爪の水虫の治療では、これらの飲み薬とつけ薬のほかに、漢方薬が
  有効です。

爪および足の水虫の方の多くは、足、足のゆびがとても冷たい方が多く、
また貧血や足の足背動脈の拍動が弱いが多い。一方、胃腸が弱い方も
多い。
どの爪に(親指、他)に水虫ができているかで、その方の弱い所がわかる
のでそれに合わせて漢方薬を選びます。
漢方薬を一緒に飲むことで水虫だけでなく、体調も良くなります。
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投稿者: wakui-clinic
ステロイド外用剤はとてもよく効く薬です。
そのため、いろんな皮膚病に使われています。

しかし、時にステロイド外用剤を使用していても症状がよくならない事があります。

1)ステロイドそのもの、あるいは基材であるワセリン等でかぶれている
2)ステロイド外用剤の塗り方や使用法が正しくない。
3)ステロイド外用剤が合わない。適切な強さのステロイドでない。
4)ステロイド外用剤がきかない。
5)ステロイド外用剤の副作用で、毛嚢炎、皮膚にかび(真菌)がでてきた、
 皮膚の赤みや毛細血管が浮いてきた。

皮膚病の治りが悪い時は、悪化要因を考えながら、諸刃の剣であるステロイド外用剤に目をむけてみる事も
必要かもしれません。
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投稿者: wakui-clinic
かぶれ=接触皮膚炎には、①一次的刺激性primary irritantと
②アレルギー性と 二種類あります。特殊なものに光線が関係する
光接触皮膚炎photocntact dermatitis があります。

①一次的刺激性のかぶれは、一定の刺激の閾値を超えれば初めてでも、誰にも起こります。
②アレルギー性は感作が成立した時に、同じ物に再び触れた時に起こります。
※今まで使っていて、症状がでないから、何も起こらないから大丈夫という事
ではありません。

光線では、痛み止めのための 湿布 で日光にあたると反応して
湿疹がでることがあります。

かぶれとしてよくみられる病気は、主婦湿疹、手湿疹、おむつ皮膚炎、
植物皮膚炎、顔の湿疹などです。
顔では、化粧品、ビューラー、花粉でかぶれることが多いようです。

今まで使っていた化粧品だから、、同じ薬だから、、、、
大丈夫ということはなく、気を付けてください。

例)よく効くと思っていた 日焼け止め がかぶれの元であった。
例)いつも行っていた 毛染め が かぶれの元であった。


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投稿者: wakui-clinic
アレルギーのある歯科金属を取り除きメタルフリーにしたら
なかなか治らなかった症状がなくなったという事があります。

アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症、扁平苔癬、汗疱性湿疹。
自律神経失調症、口内炎、慢性疲労症候群、シックハウス症候群。

これらは、歯科金属の除去にてよくなる例があります。

歯科金属を取ってから半年ほど症状が落ち着くまでかかるそうです。



             出典
                 金属アレルギーと歯科治療
                       吉川涼一 著
                         現代書林
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投稿者: wakui-clinic
金属アレルギーで皮膚症状がでることがあります。
扁平苔癬(へんぺいたいせん)、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)、
アトピー性皮膚炎、汗疱性湿疹、接触性皮膚炎が知られています。

日本人に多く、ニッケルやコバルトが多くみられます。感作源として以下のものが
あげられます。

コバルト→メッキ、塗料、顔料、陶器うわぐすり、粘土、セメント、乾燥剤
ニッケル→バックル、ガーター、腕時計、時計バンド、イヤリング、ネックレス
     塗料(ペンキ、ニス)、セメント、乾電池、ビューラー

これらは、豆類や木の実、チョコレートに多く含まれています。
金属アレルギーのある方は食べ物に注意してください。

金属アレルギーあるか否かは、パッチテストを行い判断します。
22種類の金属の試薬を背中に貼り付けて、紅くなるか、水疱ができるか
等ICDRGという世界基準に基づく判定をします。判定は、48時間後、
72時間後、1週間後と三回行います。

当クリニックでパッチテスト行う場合は下記の二つのパターンです。
全部で4回来院していただきます。

 検査施行日 48時間後 72時間後 1週間後
①水曜日→  金曜日    土曜日   水曜日
②土曜日→  月曜日    火曜日   土曜日

これから暑くなり背中に汗を多くかく時期は正確に判定できませんので
ご了承ください。
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投稿者: wakui-clinic
NHKテキスト きょうの健康 2019、6月号
にて、富山医科薬科大学 和漢医薬学研究所 教授 柴原直利 先生
が漢方薬について書かれています。

漢方薬が役立つ6つのケース
①自覚症状があるのに「異常なし」「原因不明」と診断された場合
②病名を診断されても有効な西洋薬がない場合
③「不眠」と「イライラ」があるなど、心身の両方に症状がある場合
④「疲れやすさ」と「冷え」など、さまざまな症状がある場合
⑤使用している西洋薬が多く、副作用などが気になる場合
⑥「未病」を治したい場合

以上のことは、塩尻や松本の方々にもよくみられることで漢方薬は
有効と思われます。

今回の6月号の きょうの健康 でとりあげられた漢方薬を羅列します。

〇皮膚のトラブルに
 白虎加人参湯、当帰建中湯、補中益気湯
〇老人性皮膚そうよう症に
 当帰飲子、黄連解毒湯、八味地黄丸
〇にきび
 桂枝茯苓丸、清上防風湯、荊芥連翹湯
〇胃腸のトラブルに
 六君子湯、安中散、人参湯
〇便秘や下痢に
 麻子仁丸、真武湯、啓脾湯、桃核承気湯
〇変形性膝関節症に
 防己黄耆湯、防風通聖散
〇関節リウマチに
 越婢加朮湯、桂枝加朮附湯


当クリニックでも、皮膚だけでなく、いろんな症状に漢方薬が有効です。
ご心配なことがあればお声をかけてください。

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投稿者: wakui-clinic
なかなか治りにくい患者さん(アトピー性皮膚炎、にきび、掌蹠膿疱症、汗疱性湿疹等)
を診察している時に、扁桃腺を診察します。

扁桃腺が大きくなり(扁桃肥大Ⅱ度、Ⅲ度)赤く腫れていることがあります。

こんな時は、漢方薬がよく効きます。
サイコ、ケイガイ、セッコウ、キキョウという生薬とおけつを
改善するくおけつ剤を組み合わせます。


 138番:キキョウトウ
 50番:ケイガイレンギョウトウ
 80番:サイコセイカントウ
 25番:ケイシブクリョウガン

 キキョウセッコウ

これらの漢方薬を患者さんの状態に合わせて組み合わせます。

なお、治りにくい皮膚病をみたときは、口の中を診ます。

虫歯、歯槽膿漏や歯根炎、金属アレルギーが原因のことがあります。
飲み薬で皮膚病になりやすいものもありますので患者さんからお聞きします。