今年も暑い夏です。別に今更良いことがあるわけではないけれど、僕たちの年代では山下達朗やサザンなんかかけて、車で海に行こうかなって感じですかね(笑)

さて、夏にはやっぱり食中毒が出るんですね、今でも。つい2,3日前にはお祭りの露店で売っていた冷やしきゅうり(僕は見たことないんですが)にO-157がついていて、それで何人も食中毒になっちゃいました。
きゅうりの栽培で着くものではないので、冷やしていた水か氷が汚染されていたのでしょう。重症になり、入院した人もいるようです。また仙台では、ラーメン屋さんのチャーシューにブドウ球菌がついてしまい、ラーメンを食べた人が当たったそうです。
ちゃんと煮て、直接手で触ったりしないできれいに切れば良かったんだと思いますが、ちょっとした切り傷があったり、きれいでない手で肉を押さえて切ったチャーシューだったのでしょう。ちょっとしたことで病気になってしまうのが怖いですね。

また、ウイルス性の胃腸炎は、食べ物に入ってなくとも、ウイルスがついている所に触って、十分に手洗いせずに、手づかみで何か食べたり分けたりしただけでなってしまうことがあります。ノロウイルスなどはその典型です。アルコール系の消毒薬が効かないので、30秒くらい手を洗う(!!)か、特殊な消毒薬を使うしかありません。まあ、なったら運が悪かったな、ということでしょうか?それくらい、予防は困難です。さらに、十年くらい前は冬に多かったのに、今は一年中出ます。と言っても検査しているわけではありませんが。
医師は、「あーノロウイルスですよ(たぶん)」とか、「ロタですね」とか言ってますけど、本当ですか?そんなの見えてないのに(人間には小さすぎて見えません)。インフルエンザって検査するのに。などと思うでしょう?
実は、日本人は(僕も日本人ですが)検査が好きで、また医者の言うことが必ずしも当てにならないので(医師のレベルの問題です)、すぐに検査なのです。しかし、先進国でもインフルの検査はほとんどしません。先日ドイツから帰ってきた患者さん(海外赴任)が、滞在中にインフルエンザに罹ったとのことで、話を伺いました。
「インフルエンザで、検査しなかったでしょ?」「ええ、しませんでした。」「タミフルくれなかったでしょ?」「もらえませんでした。」もちろん、きちんとした保険診療でもこれが世界の常識なのです。日本薬出しすぎ!!なのです。
胃腸炎でも、検査に健康保険効かない例が多く、やっても特別な薬があるわけでもないし(吐き気止めと整腸剤くらいですね、どこの病院でも)、2,3日で治ってしまうので、余計なことしなくて良いのです。ただし、下痢が回数が多くて、数日続く場合は細菌性のものが多いので、便の細菌検査が必要になってきます。
ただし、結果が出るまでに1週間ほどかかる(大きな病院でも)ので、見切り発車して、薬を出すことも多いです。その場合抗生剤が必要かどうかは意見が分かれますが、乳幼児なら出しますし、症状が重くて、しかも早いうちなら大人も出すことが多いです。僕はそうしてます。
まだまだ夏は続きます。食べ物の管理には気を付けて、怪しいものは食べないこと(マックのチキンの話ではありません)。ではまた。