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July 2013 の投稿一覧です。
こんにちは。
副院長の大山です。

前回の「認知症との向き合い方」につづく、
2回目の今回は、
「認知症と介護サービスについて」の話をしようと思います。

実際に、高齢化社会に伴い、認知症が増えてきていることは否めません。
そして、発症しても本人に自覚がない場合がほとんどです。
 家族から見て、著しい物忘れなどの認知症を疑う症状があったら、
早めに医療機関を受診しましょう。

医療機関では、診察・必要な検査を行い、診断します。
『同じものばかりをたくさん買ってくる』
『事実と異なることを、当然のように話す』
など、家族からの客観的な情報は、診察の際重要な情報になります。

認知症と思われていたのに、実は他の病気(うつや脳こうそくなど)だった・・・
なんていうこともあります。

現在の医療では、認知症を回復させることはできません。
認知症と診断されたら更なる悪化を避け、現状を保っていくことが目標となります。
 認知症の程度によっては、生活のサポート・介護支援が必要です。
そのためには、市役所で介護保険を申請し、介護サービスを活用することをお勧めします。

認知症は進行すると、介護負担が大きくなり家族のみで対応することが困難となってきます。本人と家族、双方のためにも介護サービスを上手に利用して下さい。

最後に。
物忘れ以外の、妄想や徘徊といった症状が目立つ場合は専門医の受診をお勧めします。お薬を使うことで、症状が軽減できる場合がほとんどです。そうして症状が安定した後に、適切な介護サービスを受けると良いでしょう。
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カテゴリー: 院内活動
投稿者: rinkanhospital
今回のブログは、先日院内にて行われた患者さん向けの音楽会の模様をアップします。
演奏は、ヴァイオリン=岡田院長、ピアノ=黒田理事の豪華セッションとなっています。
皆さん、お楽しみください。

こんにちは。
副院長の大山です。
今回は、2回にわたって「認知症」の話をしようと思います。

皆さんご存知のように、高齢化社会に突入した日本。
誰でも年をとることで、多少の物忘れは出現します。
大まかに言うと・・・

1.「内容は思い出せないけど、忘れたことは分かっている」
2.「忘れたことすらわかっていない」

上記のうち、
1.は『単なる物忘れ』
2.は『認知症』

と大雑把に分けることができます。

認知症は、2.に加え妄想で「財布を取られた」など事実と異なることを訴えたり、「季節外れの服装をする」など判断力低下を思わせる言動が見られることもあります。

こんな時、認知症から起こるちぐはぐは行動に家族が腹を立ててはいけません。なぜなら判断力が低下しても感情は伝わり、怒られていることのみを実感してしまうからです。

認知症は脳の障害や衰えから発症する病気のため、専門機関としては精神科や神経内科を受診するのが良いでしょう。また、認知症は進行性なので早期発見・対応で症状の悪化を抑えられる場合があります。
診察するうえでは、家族から得られる「普段の情報」が重要です。
受診の際は、ご一緒されることをお勧めします。

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こんにちは。
副院長の大山です。

今日は睡眠の話をしようと思います。
これから暑くなると、寝苦しい日が続きそうですね。

人生の3分の1を占めるといわれる睡眠。
その睡眠が十分にとれない“不眠症”の症状や治療についてのお話です。

症状
大きく3つに分けられます
『寝つきが悪い(入眠困難)』 
『夜中に何度も起きてしまう(中途覚醒)』
『朝早くから起きてしまう(早朝覚醒)』
 以上のような状態で困っていることを不眠症と言います。
また、睡眠の時間だけでなく、眠りの質が問題になることもあります。

原因
これについては、緊張や不安による精神の高ぶり、
不規則な生活や加齢などです。
また、お酒の飲みすぎは眠くなるので一見良さそうですが、
中途覚醒・早朝覚醒を起こしてしまうので注意しましょう。

改善方法
まずは『規則正しい生活』を。
前夜にあまり眠れなくても朝はしっかり起きて、光を浴びます。
適度な運動も効果的でしょう。
また、眠る環境を整えることも大切なので、
温度や湿度調整などで工夫を。
 寝る前にゆったりとした音楽を聴くことや、
温かい飲み物でリラックスすることも有効です。
日中の生活環境の改善は、眠りの質も向上させます。

最後に
睡眠薬の使用については、市販のものもありますが、
症状が続く場合は専門医への相談をお勧めします。
うつ病や身体疾患から起こる不眠もあるので、
受診をして適切な薬を処方してもらいましょう。
現在の睡眠薬は用法・用量を守れば、生活への支障もありません。

しっかりと睡眠をとって、暑い夏を乗り切りましょう。
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