ここ数年で「PM2.5」という単語がニュースなどでも一般的に使われるようになってきました。

PM2.5は、大気中を浮遊する粒子状物質の中でも、特に粒子径が小さい、2.5μm(マイクロメートル 懐かしい話ですが、昔はミクロンと言われていました)以下の物質の総称です。

髪の毛の直径が70μmと言われておりますので、PM2.5は髪の毛の30分の1の大きさと考えると、その小ささが想像できると思います。

粒子が小さく、空気中に長時間浮遊していることが特徴で、遠方の国や地方で発生したPM2.5が空気の流れに乗って、別の国や地域で影響を及ぼすなど、地球規模での対策が必要な問題です。

大気中のPM2.5を吸入すると、肺の一番奥深くにある「肺胞」という、酸素と二酸化炭素の交換を行う場所までたどり着いて、喘息や気管支炎などの呼吸器疾患を起こしたり、不整脈などの心疾患との関連も指摘されています。
そのため、心疾患や呼吸器疾患を持病で持たれている方や、小児・高齢者などは、特に注意が必要とされています。

一方で、今の所懸念されているのは、あくまでも大気中のPM2.5 を吸入した際の影響であり、食品に付着していたPM2.5を摂取する事による健康被害は確認できておりません。

いずれにしても、現時点で、十分な科学的な知見が出揃っていないため、今後の情報には慎重に注目していきたいと思います。