たまには整形外科疾患の話でも

骨粗鬆症の患者様にビスフォスフォネート製剤を処方しますが、軽い外傷をきっかけに非典型的な大腿骨骨幹部骨折を起こすケースが報告されています。発症メカニズムはまだ不明ですが、2010年9月の米国骨代謝学会の発表では、骨折の94%が5年以上の服用者だったようです。

しかし、ビスフォスフォネート製剤は、骨粗鬆症患者様の椎体骨折、大腿骨近位部骨折を約半分抑制する効果があり、それと比較すれば非定形骨折の頻度は低く、どっちがメリットがあるかを考えると服用を控える必要はないですね。

注意することは
① 大腿部や鼠径に新たな疼痛を生じたら大腿骨折も疑う
② 大腿骨骨幹部骨折をおこしたら服用を中止する
③ 5年以上服用している場合は、服用が必要か定期的に評価する。

つまり薬の内服だけでなく、定期的な診察、骨密度測定が必要な訳です。