今月の壁レコード ~ フリートウッドマック特集 (2015/06/29)
投稿者: kiribuchi
梅雨といえば梅雨で、雨も多いんですが、何となく今年はじとじとさを感じない梅雨ですよね。
まあ、湿気嫌いの紙媒体コレクターの私としては、大いに助かります。
先日、ひょんな所から、Fleetwood mac の大ヒットアルバム、「Rumours」のマルチチャンネル盤を聴いたんですが、素晴らしい音空間に圧倒されました。
「こんな音、声が入ってたんだ・・・」とよく聴きこんだアルバムだけに、新しい感動に感激致しました。 やはり、マルチチャンネル盤は凄い!
という訳で、最近よく彼らのアルバムを(マルチではありませんが)聞き直しております。
フリートウッドマックのバンド名は、ドラムでリーダーの、Mick Fleetwood と ベースのJohn McVieの名前から取っていると思います。
この二人のリズムセクションに、各時代に様々な才能あるミュージシャンが去来して、沢山のアルバムを発表し、離合集散を繰り返している、ロック界でも稀有なバンドです。
最初は、Peter Green 、Jeremy Spencer の二大ギタリストを擁する、渋ーいブルーズバンドでした。 チッキンシャック、 サボイブラウンと並び称され、「三大ブリティッシュブルーズバンド」なんて呼ばれたものです。
この頃も大好きで、特に、本場シカゴに出向いて、アメリカのブルーズマンと嬉々としてセッションした音源は大好物でして、よく聴いてます。
70年代に入ると、ダニーカーワン、クリスティンパーフェクト(後にマクフィー)、ボブウェルチらが頑張ってセールス面は低調でしたが、何とかバンドは存続していったのであります。
しかし、さほど売れもしない(失礼!)のに、ほぼ毎年一作ペースでアルバムを制作させてあげたワーナーさんは本当に太っ腹でしたよね。
後の大ヒットでお釣りが来るくらい充分に儲かったとは思いますが、先見の明があったのでしょうねえ・・・・・、いやはや南友・・・。
1974年の 「Heroes are hard to find」を最後に、それまで屋台骨を支えていたBob Welchが脱退してしまい、残された3人はまさにタイトルのような心境だったと思いますが、ここで彗星の如くヒーロー&ヒロインが現れます。
Lindsey Buckingham と Stevie Nicks です。
1973年にデュオアルバムをリリースしたものの、鳴かず飛ばずだった二人が、ミックフリートウッドに見いだされ、とんとん拍子にバンドに加入する事になったのです。 当初はギター&ヴォーカルの補強として、リンジーだけを希望したそうです。
しかし、当時は恋人だったスティーヴィーとの「パッケージ契約」でないと首を縦に振らなかったそうです。 結果としては大吉になりました。
それからの彼等の活躍は少々後回しにさせて頂いて、先ずは玄関先の画像です。
1980年の 2枚組アルバム 「Tusk」のインナーに使用された、ノーマンシ―フ撮影のグッとくる素晴らしい写真です。
ノーマンの撮る写真はすぐ彼だと分かる独特のセンスがありますが、 いつも思うのは被写体をその気にさせるのが巧みだな、という事です。
この写真なんぞ、バンド内の各人の立ち位置が見事に表れてますよね。 華のあるリンジーを二人の名花が取り巻き、 リーダーのミックが見守り、マイペースのジョンが遠巻きに見ている・・・・。
タスクは「牙」という邦題ですが、 大ヒットした前作 「噂」の後に難産の末に出したとは思えない程、肩の力の抜けた作品集となっていて、リアルタイムで聴いた方は肩透かしを食らった事でしょうね・・・。
個人的には好きな作品ですが、これは2枚組にする必然性は全くなかったとは思います。
これはプロデュ―スも兼ねたリンジーのソロアルバムに、スティーヴィーとクリスティ-ンがゲストで参加したようなイメージだからです。
ただ、流石に当時のナンバー1バンドの一つですから、所々に光るものはありまして、聴くたびに新たな発見のある、スルメのような味わい深いアルバムではあります。
それでは待合壁の2枚です。
統一感のある2枚でして、デザイン的にも優れていますね。 しかし、昔からミックフリートウッドは出たがりの自意識過剰男?でして、 この2枚はスタイリッシュなイメージでキメてますが、 初期の全裸や女装ジャケットはおぞましかったですよねえ・・・。
先ずは出世作、1975年の黄金メンバーでの一作目、その名も 「Fleetwood Mac」です。
セルフタイトルにしたのは、 新しいバンドとしての気負いなんでしょうかね。 1975年7月にリリースされた当初はあまり売れなかったようですが、 新加入の二人にライヴパフォーマンスがジワジワと人気を集め、あれよあれよとチャートを登り出し、、遂には念願の全米チャート1位を獲得するんです。
発売から一年以上かけてナンバー1になるのは、余程の事です。 本当に魅力的なステージだったんでしょうね。
このアルバムからは、冒頭のリンジーらしさの光るジャンプナンバー、「Monday Morning」、 Stevieの代名詞となった 「Rhianon」が光ってますよね。
そしてそして、モンスターアルバム、「噂」です。
1977年の全米チャートで、合計31週間も首位に君臨した大ヒットアルバムですが、マイケルジャクソンの「スリラー」が出るまでは最高記録だったんじゃないでしょうか?
しかし、内容的には「ふつうの」ロックアルバムでして、 マイケルさんのようなクインシージョーンズ一派総結集!といった、いかにも金のかかったアルバムではないんですよね・・・・・。
ただ、流石に3人のソングライターを擁するだけあり、駄作が無く、聴いていてストレスが全く感じられないのは凄いことです。
いろいろ本を読みますと、この時期は、リンジーとスティーヴィー、 ジョンとクリスティーンの二組のカップルは別れの危機に直面していたそうですが、 そんな逆境がバネになったのか、各人それぞれキャリアを代表する傑作を生み出しているのは感服致します。
しかし、Stevie Nicks の 「Dreams」 はいつ聴いても素晴らしい!
まあ、湿気嫌いの紙媒体コレクターの私としては、大いに助かります。
先日、ひょんな所から、Fleetwood mac の大ヒットアルバム、「Rumours」のマルチチャンネル盤を聴いたんですが、素晴らしい音空間に圧倒されました。
「こんな音、声が入ってたんだ・・・」とよく聴きこんだアルバムだけに、新しい感動に感激致しました。 やはり、マルチチャンネル盤は凄い!
という訳で、最近よく彼らのアルバムを(マルチではありませんが)聞き直しております。
フリートウッドマックのバンド名は、ドラムでリーダーの、Mick Fleetwood と ベースのJohn McVieの名前から取っていると思います。
この二人のリズムセクションに、各時代に様々な才能あるミュージシャンが去来して、沢山のアルバムを発表し、離合集散を繰り返している、ロック界でも稀有なバンドです。
最初は、Peter Green 、Jeremy Spencer の二大ギタリストを擁する、渋ーいブルーズバンドでした。 チッキンシャック、 サボイブラウンと並び称され、「三大ブリティッシュブルーズバンド」なんて呼ばれたものです。
この頃も大好きで、特に、本場シカゴに出向いて、アメリカのブルーズマンと嬉々としてセッションした音源は大好物でして、よく聴いてます。
70年代に入ると、ダニーカーワン、クリスティンパーフェクト(後にマクフィー)、ボブウェルチらが頑張ってセールス面は低調でしたが、何とかバンドは存続していったのであります。
しかし、さほど売れもしない(失礼!)のに、ほぼ毎年一作ペースでアルバムを制作させてあげたワーナーさんは本当に太っ腹でしたよね。
後の大ヒットでお釣りが来るくらい充分に儲かったとは思いますが、先見の明があったのでしょうねえ・・・・・、いやはや南友・・・。
1974年の 「Heroes are hard to find」を最後に、それまで屋台骨を支えていたBob Welchが脱退してしまい、残された3人はまさにタイトルのような心境だったと思いますが、ここで彗星の如くヒーロー&ヒロインが現れます。
Lindsey Buckingham と Stevie Nicks です。
1973年にデュオアルバムをリリースしたものの、鳴かず飛ばずだった二人が、ミックフリートウッドに見いだされ、とんとん拍子にバンドに加入する事になったのです。 当初はギター&ヴォーカルの補強として、リンジーだけを希望したそうです。
しかし、当時は恋人だったスティーヴィーとの「パッケージ契約」でないと首を縦に振らなかったそうです。 結果としては大吉になりました。
それからの彼等の活躍は少々後回しにさせて頂いて、先ずは玄関先の画像です。
1980年の 2枚組アルバム 「Tusk」のインナーに使用された、ノーマンシ―フ撮影のグッとくる素晴らしい写真です。
ノーマンの撮る写真はすぐ彼だと分かる独特のセンスがありますが、 いつも思うのは被写体をその気にさせるのが巧みだな、という事です。
この写真なんぞ、バンド内の各人の立ち位置が見事に表れてますよね。 華のあるリンジーを二人の名花が取り巻き、 リーダーのミックが見守り、マイペースのジョンが遠巻きに見ている・・・・。
タスクは「牙」という邦題ですが、 大ヒットした前作 「噂」の後に難産の末に出したとは思えない程、肩の力の抜けた作品集となっていて、リアルタイムで聴いた方は肩透かしを食らった事でしょうね・・・。
個人的には好きな作品ですが、これは2枚組にする必然性は全くなかったとは思います。
これはプロデュ―スも兼ねたリンジーのソロアルバムに、スティーヴィーとクリスティ-ンがゲストで参加したようなイメージだからです。
ただ、流石に当時のナンバー1バンドの一つですから、所々に光るものはありまして、聴くたびに新たな発見のある、スルメのような味わい深いアルバムではあります。
それでは待合壁の2枚です。
統一感のある2枚でして、デザイン的にも優れていますね。 しかし、昔からミックフリートウッドは出たがりの自意識過剰男?でして、 この2枚はスタイリッシュなイメージでキメてますが、 初期の全裸や女装ジャケットはおぞましかったですよねえ・・・。
先ずは出世作、1975年の黄金メンバーでの一作目、その名も 「Fleetwood Mac」です。
セルフタイトルにしたのは、 新しいバンドとしての気負いなんでしょうかね。 1975年7月にリリースされた当初はあまり売れなかったようですが、 新加入の二人にライヴパフォーマンスがジワジワと人気を集め、あれよあれよとチャートを登り出し、、遂には念願の全米チャート1位を獲得するんです。
発売から一年以上かけてナンバー1になるのは、余程の事です。 本当に魅力的なステージだったんでしょうね。
このアルバムからは、冒頭のリンジーらしさの光るジャンプナンバー、「Monday Morning」、 Stevieの代名詞となった 「Rhianon」が光ってますよね。
そしてそして、モンスターアルバム、「噂」です。
1977年の全米チャートで、合計31週間も首位に君臨した大ヒットアルバムですが、マイケルジャクソンの「スリラー」が出るまでは最高記録だったんじゃないでしょうか?
しかし、内容的には「ふつうの」ロックアルバムでして、 マイケルさんのようなクインシージョーンズ一派総結集!といった、いかにも金のかかったアルバムではないんですよね・・・・・。
ただ、流石に3人のソングライターを擁するだけあり、駄作が無く、聴いていてストレスが全く感じられないのは凄いことです。
いろいろ本を読みますと、この時期は、リンジーとスティーヴィー、 ジョンとクリスティーンの二組のカップルは別れの危機に直面していたそうですが、 そんな逆境がバネになったのか、各人それぞれキャリアを代表する傑作を生み出しているのは感服致します。
しかし、Stevie Nicks の 「Dreams」 はいつ聴いても素晴らしい!