昨年12月26日のブログで、リカバリーについて書きました。
 「リカバリーとは、精神障害を持つ者が、たとえ症状や障害が続いたとしても人生の新しい意味や目的を見出し、充実した人生を生きていくプロセスのことである。」

 抽象的で分かりにくいと思い、改めて以下の文を書くことにします。
 旧聞になりますが、ピョンチャンオリンピックで、スピードスケートの小平選手が金メダルを取りました。小平選手は、当初金メダルを取るために練習を重ねてきたと思いますが。練習をする中で「スケートリンクと向き合っていきたい。」「メダルが取れなくても、自分の納得のいく滑りがしたい」と考えました。
 オリンピックでメダルに届かなくても、国民の期待を裏切ったとマスコミでたたかれても、スケートを極めたいと再び立ち上がると思います。これが、リカバリーだと思います。
 オリンピックで金メダルを手にしたけど、メダルを取ることが人生の最大目標だったために、その後の道を踏み外す人います。
 メダルを取るために練習をする中で、自分を見つめ、新たな発見をし、そして自分の感性や価値観、人生観を高めていく、そんな取組みがリカバリーにつながる姿だと思います。
 現在、精神疾患を持ちの皆さんがたくさんいらっしゃいます。その病気の治すことを単なる目標にするのではなく、悩み、苦しみ、打ち勝とうとする中で、深く自分の生き方を振り返り、病気になる前よりも人生観や価値観が豊かになる、そんな生き方が「リカバリー」だと思います。