9月24日 NHK特集「東洋医学」から思う事

 特集の内容については、前回において概略を記しております。再放送の予定は今のところありませんが、興味のおありの方は、アーカイブスをご利用ください。
 さて、今回の特集から思ったことは、西洋医学の限界と検証できない事実は否定する考え方についてです。科学的証拠に基づく医療を基本とするのが西洋医学ですが、証明できないことは、「気休めに過ぎない」「科学的ではない」と切り捨ててきた歴史を振り返り、西洋医学以外の長い歴史をもつ施術に対する謙虚さが必要だと思います。
 つまり、長年培ってきた伝統的な治療方法に対して、そのメカニズムを証明する科学的な技術がないだけで、科学的な根拠鵜がないという理由で否定してはいけないということです。
今回の東洋医学に対する見直しによって、数千年前の先人が見出してできた治療事実の積み上げの偉大さが証明され、「やっと西洋医学・科学が、東洋医学が持つ事実に追いついてきた」のです。この東洋医学に対する見方の変更は一過性のものではなく、WHOが作成するICD(国際疾病分類)にも取り上げられ、西洋医学偏重から転換が世界的な動きとなります。
今でも、保険適用の鍼灸マッサージの「同意書」を書くことに抵抗を示される医師が多い現状ですが、鍼灸マッサージが持つ治療効果に対する見方が変わることを願っています。