ある週刊誌に、食べないほうがいいものを取り上げていたことを、前回の投稿の中で触れました。その根拠となっているのは、その道の専門家の方のコメントです。

 さて、本院星野医師が、エゴマ油に15、6年前から着目し、そして今現在「えごま茶」を推奨していることを前回紹介しました。星野医師も、当院に勤務した時から食について提言してきました。また、本院の治療指針は、「ホリスティック医学」であり、「医食同源」という考え方が根本理念です。

 今回、星野医師が薦める食べ物と食べてはいけない物を紹介します。その根拠は、星野医師の長年の研究と、ロンドン大学教授ジェーン・プラント氏が書かれた「Eating for Better Health」に基づくものです。教授自身、乳がんに罹られ、また研究分野である鉱物資源に関する知見をもとに書かれたのが、その本です。残念ながら、翻訳された本がなく、原書しか手に入りません。

 「肥満を改善する」ために星野医師が推薦する食べ物は、「ニンニク」「たまねぎ」「うこん」「野菜」「ナッツ(塩分のないもの)」です。また、食生活としては、「朝食は必ず摂る」「昼食をメインにする」です。さらに、調理法としては、「揚げ物にせずに、焼くことを基本にする」ことです。

 食べてはいけない物は、精製食品(白砂糖、白米、白いパン)、「人工甘味料」「トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング)」です。

 たいへん分かりやすい提示だと思います。「肥満を改善するための食物」としての星野医師の推薦ですが、皆さんには健康のための食物と置き換えてほしいと思います。マーガリン、ショートニングについては、アメリカの食品医療品局が、2018年までに使用を禁止することを発表しています。日本には、規制の動きはありません。市販されているお菓子類のほとんどに、マーガリン・ショートニングが使われています。全国的に有名なお菓子屋さんでも、焼き菓子等に使われています。理由は一つ、バターに比べてはるかに安いからです。消費者の健康は、二の次三の次で、利益優先だからです。
 賢い消費者になって、賢い患者になって、健康を守りたいものです。

 当院では、薬の疑問については、患者の皆さんの立場になって答えてまいります。また、漢方薬という西洋医学に替る治療を、専門の知見に基づいて処方しております。食養生についても、遠慮なくご相談ください。