収束する兆しの見えないコロナに対して、今戦える武器はやはりワクチンかなと思います。しかしワクチンに関しては様々な情報があり、不安を感じる方もいると思います。それで、「mRNAワクチン(メッセンジャーRNA)」について調べてみました。

☆mRNAワクチンの仕組み
 ワクチンを接種するとmRNAという情報伝達物質が体の中に入ります。そうするとその情報をもとに、コロナウイルスのトゲトゲ(=スパイク)の部分が作られます。(コロナウイルスはそのトゲトゲの部分を使って細胞に侵入します)
 そのスパイクタンパクを免疫系が認識して、リンパ球が抗体を作ります。コロナウイルスが体に入ってきた場合、そのトゲトゲ(=スパイク)に対して作られた抗体が、ウイルスのトゲトゲの部分にくっついて、細胞に侵入するのを防ぎます。

☆体の遺伝子を組み替えない?
 今食品などでも遺伝子組み換えという文字を目にしますが、mRNAなんて物を体に入れたら、自分の遺伝子が組み換えられてしまうのではないかと心配になる方もいると思います。
 しかし、このmRNAはDNAの中に送り込むことはできないそうです。体の中ではありますが、核と言われている遺伝子の中ではない所において、抗体を作る作業をしているそうです。それが筋肉の中にいると最も免疫反応が起こりやすいので、筋肉注射なのだそうです。また、このmRNA自体は数日で失活すると言われているそうです。

☆副反応について
 筋肉に針を刺すので、打撲したような痛みが出ることはよくありますが、数日以内に良くなると言われています。
 もう一つは全身の反応。発熱、関節の痛み、倦怠感。これは2回目の方が強く出ると言われます。1回目で7割前後付く免疫を、2回目のワクチンを打つことで94~95%まで効果を上げ長い期間持たせようとするので、体の反応としても2回目の方が強く出るそうです。悪いことではないのでその辛い症状に対して適切に解熱鎮痛剤を使うことは構わないそうです。
 また副反応が無かったからと言って、免疫が付いていないということはないそうです。6~7割の人は副反応が出なくても、免疫は付いているという研究結果があるようです。
 
ワクチンはコロナとの戦いにおいて、1つの大きな希望の光ですね。
〈看護師〉


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