新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザの同時流行が懸念される時期になりました。
ウイルスってどのようなものなのでしょうか。また、どのように対処したら良いのでしょうか。
少し調べてみました。

 コロナウイルス         インフルエンザウイルス
直径 100ナノメートルくらい    80~120ナノメートル
エンベロープ*あり          エンベロープ*あり
RNAウイルス            RNAウイルス

*エンベロープとは・・・・・
ウイルスの中身を包む皮のような物質。ブドウの中身と皮のような感じ。

 ウイルスのライフサイクルは、細胞に入る➝細胞の中で自分(=ウイルス)の遺伝子をたくさん作る+ウイルスの遺伝子に由来するタンパク質を作る➝細胞から出て行く。
このうちのどこかのステップを止めることができる物質があれば、抗ウイルス薬として使えるようになります。それなので新型コロナウイルスに対して、RNAウイルスの仲間であるインフルエンザやエボラ出血熱の治療薬が試みられたようです。
しかし、効果のはっきりした薬はいまだに見つかりません。

 ワクチンも薬も無いとなると個人で予防対策をとるしかありません。コロナもインフルエンザも風邪も基本的には飛沫感染と接触感染でうつります。そして飛沫より接触感染の方が多いと言われているようです。ですから、やはり大切なのは手洗いです。アルコール入りの除菌剤がたくさん販売されていますが、ウイルスのエンベロープを壊すのに最も効果的な濃度は70%~80%のものとされています。また乾いた手につけて、水分がなくなるまで擦り込む必要があります。販売されている製品の中には、アルコール濃度の低いものもありますから、やはり、手洗いが大切です。

また他の人にうつさないためにマスクをすることと、咳やくしゃみをする時はマスクをしていても肘の内側にする方が良いようです。そして上気道から感染するため、ウイルスの付いた手を目や鼻や口に持っていかないように気をつける事も大切です。ですから家に風邪の人がいるときには、手で触れやすそうな所をこまめに消毒することが予防になるようです。

十分な栄養、睡眠、そして感染予防で、この時期を乗り切りましょう。

参考・引用文献『みんなに話したくなる感染症のはなし』仲野徹著

看護師


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