精神科医のつぶやき「産業医業務が増えてきて思うこと|労働衛生コンサルタントを取ってみたい その1」 (2025/06/04)
投稿者: furujinmachi
最近、産業医業務が増えてきまして、それに関連した講演活動も少しずつ依頼を受ける機会が増えてきました。産業医分野におけるメンタルヘルスの問題も大きくなり、関心が高まっていることと関連していると思います。
それに伴い、報酬について考えなければならない部分も出てきました。個人で受けるのか、医療法人で受けるのか。どちらにもメリットデメリットがあるように感じられ、どうしたものかと検討中でした。
そんな折、労働衛生コンサルタントという資格について知る機会がありました。もう少し、産業分野の勉強をしたいと思っていたので、自分のスキルアップにもなりそうです。また、労働衛生コンサルタントの資格を取ると、事務所を開設する必要が出てくるようで、そのメリットもあると考えました。
労働衛生コンサルタントは、労働衛生コンサルタント試験に合格し、厚生労働大臣指定登録機関の登録を受けて、事業場における労働衛生の水準の向上を図るため、事業者からの依頼により事業場の衛生についての診断や、これに基づく指導を業として行う専門家です。労働衛生に関する高い専門知識はもちろん、豊富な経験に裏付けられた高い指導力、業務に関する信用の保持が求められます。
公益財団法人 安全衛生技術試験協会(https://www.exam.or.jp/)
医師免許所持者は受験が可能で、なおかつ筆記試験のうちの労働衛生一般健康管理については免除になるとのこと。また、指定の講習を受ければ筆記試験が全科目免除にもなるとのことで、医師が受験するのはかなり有利なように見えます。
筆記試験に合格するか、講習会を受ければ、口述試験を受けて、最終合否が決まるようです。口述試験は必須のようですね。
講習会を調べると、一般的に3日間ほどのものになるようです。開業医に3日平日休みは正直厳しいですね。筆記試験も平日なので、どのみち1日は休まないと行けませんが、経営へのダメージは少ない方がいい。
なので、今年はまず筆記試験にチャレンジしてみて、あまりにも難しい場合は、来年講習会を受けるというパターンでやってみようかと思います。
しかし、その筆記試験もどうやら医師なら免除できる科目もあるとのこと。
労働衛生コンサルタント(保健衛生)筆記試験はこの3科目。
・労働衛生一般 (択一式 30問) 試験時間2時間
・労働衛生関係法令 (択一式 15問) 試験時間1時間
・健康管理 (記述式 4問中2問を選択) 試験時間2時間
このうち医師が免除申請できるのは「労働衛生一般」と「健康管理」。
じゃあ労働衛生関係法令だけでいいのか、と思ったんですが。合格基準に下記のような文言が。
合格基準
〈 学科試験 〉科目ごと(第一種衛生管理者試験の科目のうち範囲が分かれているものについては範囲ごと)の得点が40%以上で、かつ、その合計が60%以上で あること。
公益財団法人 安全衛生技術試験協会(https://www.exam.or.jp/)
つまり、もし他の2教科で得点が取れるなら、他でカバーできる可能性があるとのこと。法令一択の方がしんどい可能性もあるということのようです。
過去にチャレンジした方で、丁寧にまとめていらっしゃるブログがあったので拝見しました。
安全衛生技術試験協会から過去問をダウンロードして解いてみて、1科目受験か2科目受験かを決めるのが良い
せりさんぶろぐ(https://sangyoi-seri.com/consultant-written-test-exemption2/)
なるほど、まずは今の実力で解いてみて考えればいいようですね。今年は7月末までが出願期限で、試験が10月です。ちょっと過去問を解いてみて、対策を考えようと思います。