発達障害に関する心理検査の資料は無事に完成しました。次はロールシャッハテストです。


ロールシャッハテストとは、「投影法」と言われるタイプの心理検査になります。心理検査には「質問紙法」というものがあって、これは「はい」「いいえ」で答えるタイプの検査になります。自分で自覚している気持ちに答えていくことになりますので、困り感の自覚のある方には良い検査です。
しかし、自分が何に困っているのか、何がしんどいのかあまり分からない時ってありますよね。

それに対して投影法では、あいまいな形での検査を実施し、自分が自覚していない部分についても「映し出す」ことがあります。
ロールシャッハテストでは、インクのしみのようなあいまいな図を見てもらって、それがどう見えるかを答えていただきます。正解も不正解もないので、見えたように答えていただきたいです。
そうやって答えていただいた部分に、自分の感じ方、考え方のパターンやクセなどが「映し出される」ことがあります。もちろん、自覚している部分も出てきます。

その検査結果を見て、ひょっとしたらこんなところがあるかもしれないという可能性を本人にフィードバックしたら、本人とすると納得できるところも多くて、無自覚というよりは、自分でなんと表現していいか分からなかった、という部分が出てくるともいえそうです。

そして、その結果を見て、治療をどうするかを検討する材料にしています。とはいえ、精神科/心療内科の治療は原則、薬物治療とカウンセリングで、どっちをするか、あるいは両方するか、になってきますから、そのあたりを判断する形になります。

一般的に、薬物治療の方が副作用等心配で、カウンセリングの方が負担が少なさそうというイメージもありますが、そんなことはなくて、今は絶対カウンセリングはやめておいた方がいい、みたいなときもあります。

このあたりの伝えたいことをまとめると、以下のような感じになりそうです。

ロールシャッハテストについて
検査の概要:「投影法」と言われるタイプの心理検査です。インクのしみのようなあいまいな図を見てもらって、それがどう見えるかを答えていただきます。正解も不正解もないので、見えたように答えてください。図版は10枚あります。
検査の目的:答えていただいた内容から、現在の精神/心理状態や、自分の感じ方、考え方のパターンやクセなどを解析します。その結果を見て、治療をどうするかを検討する指標にします。
実施者:公認心理師等
所要時間:1時間、要予約
検査結果説明:2週間後以降(連休等の場合はもう少し時間をいただくことがあります)。
注意事項:何らかの理由で、検査を続けることが難しい場合には、検査を中止したり、違う検査に変更することがあります。
これをまた公認心理師さんに確認してもらって、仕上げようと思います。