精神科医のつぶやき「どんな人が危ない? サインの見つけ方と相談のタイミング|過重労働と精神障害について その4」 (2025/07/16)
投稿者: furujinmachi
10月の講演会の資料作りです。今日は、どんな人が危ないのか、という点をまとめようと思います。
どんな人が危ない?
過労から精神不調へ至りやすい人の特徴
性格・行動傾向
真面目・几帳面:手を抜けず、常に全力で取り組む
責任感が強い:「自分がやらなければ」と抱え込む
完璧主義:小さなミスも許せず、自分を責めやすい
頼まれると断れない:「NO」と言えず業務量が増える
周囲に弱みを見せられない:「しんどい」と言えず限界まで我慢する
こうしたタイプの人ほど、過労が深刻になるまで不調を訴えない傾向がある
どんなサインが出る?
精神的不調の初期兆候
身体面
・慢性的な疲労感・倦怠感(寝ても疲れがとれない)
・頭痛、肩こり、動悸、息切れ、めまい
・食欲不振や過食
・睡眠障害(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒)
精神面
・イライラしやすくなる
・漠然とした不安感や焦り
・意欲の低下(好きだったことに関心が持てない)
・「自分がダメだ」と感じる(自己否定)
行動面
・遅刻や欠勤が増える
・ミスや物忘れが目立つ
・会議や雑談で発言が減る
・笑わなくなる・口数が減る
・「辞めたい」「消えたい」といった発言が増える
周囲ができるサインの“気づき方”
職場で見逃されがちな変化
表情ぼんやりしている、笑わなくなった
言動口数が減った、急に攻撃的になった
業務ミスが急増、締切に間に合わない
対人関係飲み会・ランチなどの誘いを断るようになった
生活リズム朝の出勤がギリギリ、居残りが増えた/減った
→ 「あれ、ちょっと変だな?」という違和感が最初のヒントになる
相談のタイミング
いつ・どう声をかける?
タイミングの目安
・上記のサインが複数、2週間以上継続しているとき
・明らかな「異変」が見られたとき(例:突如泣き出す、無断欠勤)
・本人が「しんどい」「眠れない」と言ったとき(その一言を逃さない)
声かけのコツ(心理的安全性を保ちながら)
NG「みんな忙しいんだから我慢して」→OK「最近大変そうだけど、大丈夫?」
NG「気のせいだよ、頑張れ」→OK「よかったら少し話す時間つくろうか?」
NG「休むなんて迷惑だよ」→OK「無理せず、相談してもいいんだよ」
→ 「評価」や「忠告」ではなく、“見守っている”というスタンスで関わることが大切
どこに相談すればいい?
社内外の相談ルート
上司・同僚:日常的な気づきと声かけ。早期キャッチの第一線
産業医・保健師:労働時間・健康面での専門対応が可能
EAP(外部相談窓口):匿名相談・カウンセリングが可能
精神科・心療内科:必要があれば医療的介入へ
本人が自分で行動できないときは、職場の誰かが橋渡し役になることが重要
組織として大切なこと
・「相談しても大丈夫な文化」をつくる
→ 日頃から上司や同僚が話しかけやすい雰囲気をつくる
・「サインに気づく・対応する」スキルを職場全体で育てる
→ 管理職研修・ラインケア研修・セルフケア教育など
ちょっとずつ進めていきます。
どんな人が危ない?
過労から精神不調へ至りやすい人の特徴
性格・行動傾向
真面目・几帳面:手を抜けず、常に全力で取り組む
責任感が強い:「自分がやらなければ」と抱え込む
完璧主義:小さなミスも許せず、自分を責めやすい
頼まれると断れない:「NO」と言えず業務量が増える
周囲に弱みを見せられない:「しんどい」と言えず限界まで我慢する
こうしたタイプの人ほど、過労が深刻になるまで不調を訴えない傾向がある
どんなサインが出る?
精神的不調の初期兆候
身体面
・慢性的な疲労感・倦怠感(寝ても疲れがとれない)
・頭痛、肩こり、動悸、息切れ、めまい
・食欲不振や過食
・睡眠障害(入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒)
精神面
・イライラしやすくなる
・漠然とした不安感や焦り
・意欲の低下(好きだったことに関心が持てない)
・「自分がダメだ」と感じる(自己否定)
行動面
・遅刻や欠勤が増える
・ミスや物忘れが目立つ
・会議や雑談で発言が減る
・笑わなくなる・口数が減る
・「辞めたい」「消えたい」といった発言が増える
周囲ができるサインの“気づき方”
職場で見逃されがちな変化
表情ぼんやりしている、笑わなくなった
言動口数が減った、急に攻撃的になった
業務ミスが急増、締切に間に合わない
対人関係飲み会・ランチなどの誘いを断るようになった
生活リズム朝の出勤がギリギリ、居残りが増えた/減った
→ 「あれ、ちょっと変だな?」という違和感が最初のヒントになる
相談のタイミング
いつ・どう声をかける?
タイミングの目安
・上記のサインが複数、2週間以上継続しているとき
・明らかな「異変」が見られたとき(例:突如泣き出す、無断欠勤)
・本人が「しんどい」「眠れない」と言ったとき(その一言を逃さない)
声かけのコツ(心理的安全性を保ちながら)
NG「みんな忙しいんだから我慢して」→OK「最近大変そうだけど、大丈夫?」
NG「気のせいだよ、頑張れ」→OK「よかったら少し話す時間つくろうか?」
NG「休むなんて迷惑だよ」→OK「無理せず、相談してもいいんだよ」
→ 「評価」や「忠告」ではなく、“見守っている”というスタンスで関わることが大切
どこに相談すればいい?
社内外の相談ルート
上司・同僚:日常的な気づきと声かけ。早期キャッチの第一線
産業医・保健師:労働時間・健康面での専門対応が可能
EAP(外部相談窓口):匿名相談・カウンセリングが可能
精神科・心療内科:必要があれば医療的介入へ
本人が自分で行動できないときは、職場の誰かが橋渡し役になることが重要
組織として大切なこと
・「相談しても大丈夫な文化」をつくる
→ 日頃から上司や同僚が話しかけやすい雰囲気をつくる
・「サインに気づく・対応する」スキルを職場全体で育てる
→ 管理職研修・ラインケア研修・セルフケア教育など
ちょっとずつ進めていきます。